20紀中年。


2002/7/22
仮面ライダーZX

「仮面ライダーZX」を知っている人は幸せ……かどうかはわかりませんが、まあ、ひとまず「仮面ライダーZX」を「ゼクロス」と読めない人も多い気がします。
「ゼットエックス」と読んでしまう人は、間違いなくライダーを知らない人です。

さて、仮面ライダーZXはライダー史上、もっとも不思議な境遇のライダーである、といえるでしょう。
ビデオしか出なかった「真・仮面ライダー序章(しん・かめんらいだー ぷろろーぐ)や映画オンリーの「仮面ライダーZO(ゼットオー)」「仮面ライダーJ(ジェイ)」に比べて知名度はある反面、動いているZXを見た人はごくわずか。
せいぜい「仮面ライダーBLACK RX」終盤に登場したときくらいです。

zx.jpg
仮面ライダーZX(ゼクロス)

種明かしをすれば、ゼクロスは元々テレビに出るライダーではなかった、ということです。
つまり、特撮番組の制作費高騰により、着ぐるみのみ作って写真を撮り、少年誌(テレビマガジン、てれびくん、テレビランドほか)にグラビア掲載する。
アイドルの水着写真ではなく、最新ライダーのグラビアです。

しかし、子供は正直に尋ねます。

「どうしてゼクロスはテレビでやらないの?」

まさかお母さんも「制作費高騰でテレビ放映できない」などという事情は知るよしもありませんから、出版社に手紙を書きます。
そして、日増しに子供たちからの要望が強くなり、仮面ライダーゼクロスは1984年、「仮面ライダースペシャル  10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」というタイトルの特番で登場することになりました。
そして、これがゼクロス主演、唯一の作品となったのです。

この特番は現在、ビデオやDVDがリリースされています。
買えないと言う人は、レンタルしてください。オンラインでもあると思います。
本編45分弱で、短いです。

そして冒頭、ナレーターがストーリーの筋をかなりの部分ばらします。
そして主題歌。
1号が改造サイクロン、2号が新サイクロンの旧モデルに乗っています。
(本来なら二人とも新サイクロンの新型モデルに乗っているはず)

そして主題歌終了後、今までの9人ライダー全員の紹介が入ります。
そして、いよいよゼクロス本編。
ゼクロス誕生からバダンを裏切り、復讐を誓うところまで、すべてナレーションが説明します。
しかし、ちゃんと映像が後ろに出るあたり、「当初のオンエア時間に合わせて制作したものの、45分しか取れずにオミットした」と考えるのが妥当でしょう。

そして暗闇大使登場。
今までの全組織を振り返ります。
ご丁寧にも全部首領が倒される場面です。
ネオショッカー首領だけダサイのは気のせいですか。そうですか。

そして毎度おなじみ、殺戮兵器を作った博士が脱走して処刑される王道的展開。
処刑する怪人・タイガーロイドの人間体を演ずるは中屋敷鉄也(哲也)氏。
歴代ライダーのスーツアクターです。

さて、そしてついに登場のゲストライダーたち。
今回はV3=風見志郎の宮内洋氏、ライダーマン=結城丈二の山口豪久氏、スーパー1=沖一也の高杉俊价氏の三名が登場しました。(事故の影響で佐々木剛氏は2号の声のみで出演)
山口豪久氏はこの番組に出演から2年後、39歳の若さで大腸癌のため他界され、この作品が遺作となったそうです。
3人ともバイクが新調されています。
そもそも結城は町中でもライダーマンマシーンに乗っているはずなのですが、変わっています。
OPのライダーマンマシーンは普通にそのままだったんですが。
おそらく原子力エンジン搭載のバイクを町中で走らせると危ないからでしょう。

そしてその結城、顔がむくんでいます。
V3オンエア当時の美男子っぷりを知っている人には、ある種ショックかもしれません。
おそらく、この時すでにどこか身体が悪かったのでしょう。
今回のライダーマンはすべてスタントマンで、山口氏はマスクを被られていません。
ちなみに、そのライダーマンを演じたスタントマンというのは唐沢寿明氏です。
この時点では「唐沢潔」名義だったと思いますが、なかなかアクションは上手です。
ただし、山口氏が声を当てていらっしゃるので唐沢氏の声は聞けません念のため。(※唐沢氏は獣人大ムカデの声を担当しているそうです)
そして結城の右手はフツーに白いドライバーグローブです。
指が露出していないのでまだいいんですが、ライダーマン結城丈二といえば右手には黒い革手袋でしょう。

余談ですが、「地獄先生ぬ〜べ〜」は、あれ結城丈二が元ネタだと思うんですよね。
左手に革手袋って、どう見てもそれでしょ。


そしてゼクロスの変身ポーズ。意外とシンプルでしたね。
あとまあ、ゼクロスってバダンの改造人間なのにライダーの存在は知らなかったんでしょうか。
バダンの船員ですら知ってたというのに。
そして、ゼクロスが出た瞬間ライダーマンが「ゼクロス!」とか叫ぶんですけど、なんでゼクロスを知ってるんだライダーマン?

そしてあっさりライダーをバダンと勘違いしていた誤解を解くゼクロス。ホンマかいな!
そして風見志郎が持ってきた歴代ライダー総集編テープ。
ライダーマン結城丈二のところは、顔がむくんでいるのがばれないように、という配慮からか、顔がよく映らない映像(地下トンネルで手術した場面)を流してました。
あと、仮面ライダーXはマーキュリー回路内蔵してるから大変身ですよ。
風見さん、自分で手術しておきながら「レッドアイザーとパーフェクターで」とか言わないで下さい!

その後タイガーロイドを倒したゼクロスは、阿修羅谷でバダンと戦う10人ライダーの前に登場。
「仮面ライダーZX」と名乗ってくれます。
そして1号が、「黙れ!地獄大使」と突っ込むと、暗闇大使は「あんなヤツと一緒にするな!」と反論。
流石地獄大使のピンチに血縁のくせに駆けつけなかっただけありますね。
よっぽど仲が悪かったのでしょう。


そして現れた怪人軍団。
これを見た瞬間、スピリッツが実にうまく伏線を張っていたことがわかります。

仮面ライダースピリッツの敵キャラ
ライダー 本編での呼称 正体
2号 グイン将軍 クモロイド
V3 ベガ タカロイド
X ロッサ バラロイド
アマゾン サラマンダー トカゲロイド
ストロンガー ムラサメ ゼクロス部隊
スカイ プワゾン ドクガロイド
スーパー1 アスラ アメンバロイド

いやー、最初から敵はバダンだったんですね。
タカロイドなんか、スピリッツとデザイン一緒ですし。
となると、ニードルはきっとヤマアラシロイドなんでしょうね。

そしていよいよラストシーン、暗闇大使を倒すときが来ました。
ゲストの3人が新撮影で変身してくれなかったのが残念ですが、なかなかアクションは盛り上がります。
お話はダメダメなので、もうこれはひたすらアクションを楽しむしかないです。

全員のチカラを集めて放つ技、その名は……「ライダーシンドローム」!

日本語訳すればライダー症候群!
おそらく「おしんドローム」とか、「軽井沢シンドローム」の影響だと思うのですが、時代を感じさせます。
その技もライダーの円の中心から打ち上げ花火でオシマイですから。
個人的には10人全員でライダーキックとか、そういうノリがよかったなあ。

いや、しかし、ゼクロスは動いてる姿が映えます。
赤いライダーってのは画面的に綺麗でいいですね。
これっきりってのがかなり残念です。


2002/8/27
萌えよ!ガンダム戦記

大阪で会った早川愁さんが持っていた「ソフマップ」の袋。
その中身は一本のゲームソフトでした。




「 機 動 戦 士 ガ ン ダ ム 戦 記 」



「ドブに捨てる気持ちで買った」そうです。

基本システムは「機動戦士ガンダム連邦VSジオン」という話は聞いていましたが、とりあえず連邦でスタート。
ミッション説明をしてくれるのは、連邦軍のノエル・アンダーソン伍長(CV:那須めぐみ)。
なかなかカワイイではありませんか。
ミッション開始時の「ロード中」画面が何だかヘン(プラカード上げてるんだけど、なんか間抜け)でしたが、とりあえずミッションスタート。
ロックオンがちょっと難しかったようですが、射撃と格闘だけでもザクを殲滅できました。
早川さんに言わせれば、ガンゲーにしてはバランスがいい方みたいです。

なにしろ、敵を倒したらすぐに離れなければ爆発に巻き込まれてダメージを受けるなど、従来のガンゲーにはない「イヤなリアルさ」も盛り込まれているのです。
ただ、バランスは実際良く、ロックオンの使い勝手の悪さ(ロックオンした敵が視界から消えた場合、ロックが消滅する)に目をつぶれば、システムバランスはいいです。

しかし、問題なのは女性キャラでしょうか。
女性キャラクターが3人いて、それぞれの好感度の上げ方もわかってきました。

ノエル(オペレーター):総合ランクが良ければ好感度が上がる
アニー(メカニック) :損傷率が低く、MSを壊さなければ上がる
レーチェル(秘書官) :作戦の遂行度によって上がる


ジオンの、ユウキ・メイ・ジェーンの場合も同じ様です。
したがって、ランクAでノエルやレーチェルは笑顔でも、損傷率がギリギリでアニーが怒っちゃう、ということも出てきました。
そのうちに、ガンダムが使えるようになりました。
このゲームはジムでクリアしても、ガンダムでクリアしてもスコアに差はなく、強い機体でミッションを進めた方が高ランクが出やすいようです。

そして、ガンダムでプレイすると損傷率が低くなる(ガンダムの装甲は硬い)ため、アニーの好感度が上がりまくり…そして見てしまった謎のムービー。
深夜、工場で整備しているアニーに顔を出す主人公、照れるアニー。
いったいどうなってるんだ。

そして、ノエルのムービー。
草原に寝ころびながら夕食をごちそうするだのどうのこうの。

団長「萌えー!(爆)
早川「ついに壊れたか。(笑)」
団長「いや、萌えますもん。」
早川「俺は痛いねんけどなあ。」

そして、二言目に私が口にした言葉。

団長「三択はないんですか?
早川「三択?」
団長「ほら、ときメモとかで、夕食をごちそうする、とか言われたら…。」






ノエル「どう、美味しい?」

1.「本当に美味しいや、プロの料理人みたいだ。」
2.「ん、まあまあかな…。」
3.「うーん、これはちょっと…。」

1を選ぶと好感度上昇、2なら変化なし、3ならば下がる。

団長「そういうのありますでしょ。」
早川「脱げ、ならまだわかるねんけど、三択にしろって言うのはSaToshi君くらいやろ。(爆)」

そうこうしているうちに、午前6時。
早川さんも、私も寝ることにしました。
しかし、私は8時過ぎに目を覚ましてしまいました。
今から寝ると10時の特捜最前線見られないでしょうから、そのまま10時までひたすらガンダム戦記。
ジオン編も始めましたが、ザクの使い勝手が悪いったらありゃしない。
また、ガンダム戦記のスペシャルアタックなども使ってみました。
スペシャルアタック、タメ始めると動けない上に照準も変えられないのが難点ですな。
ロックマンのロックバスターみたいに出来ればもうちょっと使い道もあったんでしょうが、せいぜいザクにバッキューン、とやる以外使い道がないです。
ただし、動かない標的(たとえば、エンジンを壊して停止したギャロップ)にタメ発射は有効でした。
ギャロップなどの砲撃が当たらないよう注意するべきですが。

続いて連邦の協力ミッション。
ミデアの護衛ですが、しょっちゅうミデアが撃墜されて失敗の連続。

早川「協力プレイってワンミッションしかないんか?」
団長「え、そういうのも多数用意するとか聞いてますけど、ひとつだけかなあ。」

仕方がないので某所(笑)の家庭用ゲーム攻略板へ。
どうやら増えない、ということと、連邦・ジオンのMSの出し方を見ました。
(ちなみに、ワンミッションだけです。何をやっても増えないようです)

連邦編のスペシャルミッションもクリアして、いよいよジオン編へ。
連邦のスペシャルミッションムズイったらありゃしない。
そして、ジオン編はかなり難易度が高い。
とにかく、ザクが弱いったらありゃしない。
一応、弾切れ後のリロードは一瞬ですが、それを差し引いてもとにかく機動性が低くて扱いづらいです。
この日の夜、ザクマニアで有名なユーイチさんが「ザクにこだわってるとクリアできない」と、ゲルググを使ったほどの難易度でした。

そして…なんと申しますか、本当に痛々しいガンダム戦記のムービーたち。
本当に、「中途半端なギャルゲー」という称号がふさわしいゲームです。
これを書いている現在、ノエルに関してはすでに頭の中では妄想というなの脳内補完がほぼ完了(ヲイ)していますが、こりゃあ同人か妄想二次SSしかないでしょうなあ。
なお、ガンダムエースという雑誌ではバ○ダイ公認のストーリー補完計画が進んでいますが、そちらのマンガはジオン・連邦両サイドの視点が存在し、なかなか大変そうです。
(連邦サイドからのみ、ジオンサイドからのみという視点ならばあれほど楽なマンガはないと思うが)

声優さんが「ガンダムガールズ」というユニット組んで歌ってますが、黒歴史になるのかなぁ…。
ただ、ノエルとレイチェルはなかなかいいキャラだと思います。

次は君が萌えよ!ガンダム戦記!!


2003/1/5
これぞ名作?「正義の味方」〜時空特捜ヴァイザー対ゲネス〜

「正義の味方」というゲームがあります。
存在自体は前々から知ってたんですが、これがずっとやりたかった!
で、今回ついにプレイすることが出来ました。
プレイレポ兼ゲームレビューという形で公開します。
早川愁さん、鹿島祐一さんとプレイしたので会話形式ですが、ご了承下さい。

このゲーム、プレイヤーは主人公・水原光一=ヒーローとなって悪の組織ゲネスと戦います。
命光一ではありません。(お約束)
しかし、プレイヤーの敵はゲネスだけではありません。
日曜日の朝7時30分から放映してくれるテレビ局のプロデューサーも敵なのです。
プレイヤーはうまくゲネスと立ち回り、目標視聴率を稼がないと番組打ち切り=ゲームオーヴァー!

早川「なんつーか、シビアな敵やな。」
団長「今も昔もこれからも、テレビ局はオタクの敵ですな。(笑)」

まずはヒーローを決めます。
デザインをエディット。

全身像は

宇宙警察タイプ(メタルヒーロー、電脳警察サイバーコップ)
超人戦隊タイプ(スーパー戦隊、円盤戦争バンキッド)
改造仮面タイプ(仮面ライダー)
超能力者タイプ(破裏拳ポリマー、光速エスパー、忍者キャプター)
人造鉄人タイプ(人造人間キカイダー、電人ザボーガー)
科学鳥人タイプ(科学忍者隊ガッチャマン)
獣神忍者タイプ(変身忍者嵐、怪傑ライオン丸)
太陽使者タイプ(愛の戦士レインボーマン)

この8種類があります。

早川「なんや、色々とパターンがあるんやな。」
鹿島「設定などはエディットできないのかな?」
団長「設定を見る限りだと、『宇宙警察タイプ』しかないでしょうね。」
早川「しかし、この宇宙警察タイプはどっかで見たデザインだよな。」
団長「電脳警察サイバーコップのジュピターそっくりですね。」

実際、ジュピタービットそのものでしたとも。
スーパー戦隊選ぼうにも、プレイヤーはひとりですし、設定も単独のようなので使えません。
仮面ライダーっぽいのはちょっとクリーチャー臭いですし、獣人忍者タイプも変身忍者嵐やライオン丸と言うより、「仮面ライダースーパー1」の映画版で玄海老師に倒されたドグマ怪人っぽいです。

団長「でも、人造鉄人タイプはまんまキカイダーですね。」
鹿島「これ、半々で色変えられないのかな?」

これら、8つのタイプは頭部、胸部、腕部、脚部の4つにわかれてまして、複数のヒーロータイプを組み合わせられます。
また、カラーリングもそれぞれに変えられます。
たとえば、アタマは赤、体は黄色、腕は緑、足は白の戦隊ヒーローが作れます。

団長「純色しかないのか、きついなあ。」
早川「そんな、パソコン(のペイントソフト)じゃないねんから。」
鹿島「あれ、胸部と腹部って一括なの?」
団長「らしいですね。」

んー、胸部と腹部は別々にして欲しかったなあ。
まあ、とにかく格好良くするのはかなり難しく、バカというか、間抜けな外見にする方はかなり簡単です。
おそらく、いかに間抜けなヒーローに出来るかが運命の分かれ目でしょう。

結局、全身白の「宇宙警察タイプ」に、頭部のみ「イエロー」の宇宙警察にしました。

早川「なかなかええ感じやん。」
鹿島「次は名前ですね。」

デフォルトは「正義刑事セイギマン」です。
ヒーロー名は、まず冠詞を選びます。
「正義刑事」「電磁戦隊」といった類のヤツです。
前半部分に入れる語群と、後半部分に入れる語群を選ぶことによって、「宇宙刑事」「時空戦士」「巨獣特捜」「機動戦士」「突撃!」「秘密戦隊」などのどこかで聞いたような名前が作れるわけです。
…なんか特撮ヒーローと違う冠詞が混ざってますが、気にしない。
注意すべきは、これまた選び方を間違えると間抜けなヒーロー冠詞が出来ますんで、要注意です。

間抜けなヒーローなんかヒーローじゃないやい、という私の意向で冠詞は「時空特捜」に決まりました。

早川「スピルバンとジャスピオンの合成?」
団長「まあそんなとこです。」
鹿島「名前決めなきゃ。」
早川「濁音からはじめた方がええな。」

20代の男3人、揃いも揃って全員ノリノリです。

鹿島「アタマはヴで行こう、ヴで!」
団長「『ヴァイザー』ってどうでしょう?」
早川「行けるんとちゃうか?」

決定しました。
タイトルは「時空特捜ヴァイザー」です。
さあ、ゲームスタートです。

第1話の目標視聴率は4%
日曜日の朝7時30分なら余裕でしょう。
左上に「7:30」というテロップが入り、「ポーン」という効果音が。
そして、オープニングテーマが。


「スモールタウンスーパースター」
誰だってパートタイムスーパースター かき集めた存在理由
問題はなんだ?限界ならはじめから知ってんだ
ちっぽけなスモールタウンスーパースター
持ち合わせた経験未知数 未だオーライ!
単純にやるだけだスーパースター
パートタイムスーパースター スモールタウンスーパースター
パートタイムスーパースター スモールタウンスーパースター



鹿島「こ、これは……イイ…!」
早川「なんつーか、耳に残る曲やな。」

ちゃんとエディットしたヒーローがオープニングテーマの中を動き回ります。
なんか武器も持ってますし。
これはイヤでも期待がふくらみます。

さあ、いよいよ第1話です。
「突然変身!君がヒーロー」という、それっぽいタイトルバックも出ます。
画面変わりますと、灰汁の…もとい、悪の組織が銀行を襲っています。
がま口に豚の鼻がついた怪人です。

団長「昔ダイレンジャーにがま口法師っていたなあ。」
早川「せめてカネゴンくらいにしようや。(笑)」

ロマンスグレーの渋い刑事さん(新田刑事)率いる警察もあっさり追いやられ、ひとり立ち向かうサテンのヒゲマスター(マラカスこと結城幸次郎)もあっさり返り討ちに合います。
ヒゲ絶体絶命!?とそこへ主人公・水原光一が見事なジャンプキックで登場。

団長「ヒーローの鉄則ですな。」

しかし、主人公もあっさりやられて大ピンチに。
そこに現れたの正義のヒロイン「コスモエンゼル」でした。
このヒロイン、複数ある名前からランダムで決められるようです。
また、デザインはヒーローのパーツに準じます。
つまり、ヒーローと雰囲気が似てしまうわけです。
これは設定で同じ宇宙人にクリスタルを与えられた、と言うことで一緒にしてるんでしょうが、個人的にはヒロインのデザインも自分で編集させて欲しかったですね。

で、マスターの話からコスモエンゼルは前々からこの「只野市」(筒井先生の影響か?)を守っているとのこと。
ヒーローいらへんやん。

で、マスターに誘われて彼のサテンへ。
サテンでは看板娘の小夜子(小夜ちゃん)を紹介されました。
…ポリゴンで描かれてると萌えねえよなあ、と思ったのはナイショです。

「コーヒーが入るまでブラブラしてくれ」と言われたので、移動することにしました。
移動できるのは只野市の主要な施設。
駅前広場やスーパーマーケットと言った無難なモノから、古びた洋館などあからさまに怪しいモノまで様々です。
ブラブラしながら、適当に人に話しかけて情報収集。
この情報を整理して、ゲネスが次にどこにでるのか推理します。

早川「随分オーソドックスなRPGだよな。」
鹿島「最近じゃ逆に珍しいような気もしますね。」

人に話しかけると少し、視聴率が上がります。
逆に、突っ立ったたままボサッとしていると視聴率は下がります。
なかなかシビアです。
また、同じところを移動し続けたり、同じ人に話しかけ続けても視聴率は下がります。
画面に「イベントまであと3分」という字が出ました。
この「あと3分」がでたあと、本当に3分後に画面上でイベントがおきます。
このイベントが見られると視聴率は上がり、見逃すと下がります。
また、「裏イベント」と呼ばれるダマしイベントも出てきます。
これを見ても視聴率が下がることはありませんが、それほど大きく上がりません。
つまり、本命の敵に関する情報だけを選ばなきゃアカンのです。
ただし、裏イベントは裏イベントでそれ用の怪人や、ヒロインとの恋愛イベントもあり、なかなか見逃せないものもあります。

さらに、自由行動中「HELP!」と叫んでいる人がいます。
話しかけると、各自悩み事を言ってきます。
それを片づけるのもヒーローの役目なのです。
悩み事としては、

・風船を割って欲しい →ミニゲーム(指定時間内にパンチで風船を割る)
・子供を捕まえて欲しい→ミニゲーム(指定時間内に捕まえる)
・猫を捕まえてほしい →ミニゲーム(指定時間内に捕まえる)
・ある場所に行きたい →指定時間内に連れて行く
・ある服装の人を捜す →指定時間内に探す
・悩みを聞いてくれ  →ヒーローにふさわしい答えを三択で選ぶ


こんな感じです。
なんだか我が儘な連中だ。
ミニゲームが解決すると、視聴率が上がります。
失敗しても1回ならばそれほど下がりませんが、2〜3度繰り返すと「同じことしかしてない」となって、視聴率が下がります。
実際、上がる量はそれほど大きくないので、空き時間は街の人に話しかけまくる方がよっぽど稼げる気がします。

なお、ミニゲームの風船割りはかなり当たり判定厳しいですし、捕まえるのもシビアです。
ゲームが進むと、30秒で5個だった風船が20個になるなど、「物理的にクリアできないでしょ」と言いたくなるようなモノも出てきます。
ミニゲーム好きの人にはかなり歯ごたえがあるのではないでしょうか。
1話が終わりますと、「ヒーローカード」がでるんですが、おそらくミニゲームとヒーローカードはかんけいしていると思われます。(ちょっと確証がないので違ったらスマソ)

(※ここだけ1月6日追加:ミニゲームはカードと関係なく、暇つぶしだそうです)

さらに、街の人はそれぞれに設定がありまして、ストーリーが進むに連れて彼らの物語も進みます。
たとえば、ハンバーガーショップ右手奥に座っている中年二人組みは、まず左側がリストラされ、次に右側もリストラされます。
駅前で延々待ち合わせている男の人は、公園の女の人と待ち合わせしていますし、そば屋の前にいる男の人はゲーム中、開かないそば屋の前で立ちつくしています。
そのほか、駅前のアロマ好きの女性はゲーム中アロマの効用を教えてくれますし、ゲームショップの前にいるゲーム嫌いの少年は「実は母親にゲーム買ってもらえなくてひがんでるだけだった」ことも明らかになります。
こういう細かいところは懲りまくってる当たり、実にバカゲーですな。

で、駅前の情報によると、「全身タイツの連中が喫茶店の方に向かった」との情報が。
なるほど、次のイベントは喫茶店だな、と戻ると、小夜ちゃんがぶっ倒れています。
イベントが発生すると、一気に視聴率が上がります。
10%を越えました。日曜日の朝7時半だぞ。
参考までに言うと、日曜朝8時の「仮面ライダーアギト」が15〜17%、7時半の「百獣戦隊ガオレンジャー」が11%、これはとても高い部類で、酷ければ3〜4%のものもあり得ます。

小夜「マスターがさらわれたの。光一さん、マスターを助けて」
光一「ああ、俺にまかせてくれっ!」

なんだかかなり主人公、大げさに怒ってます。
このゲーム、とにかく主人公の動きがオーバーアクション。
いや、キャラ全員とにかくオーバーアクト。
演技大げさッ!

早川「吉本新喜劇か、ドリフか、はたまたTIMか…。」
団長「僕が入った頃の(高校の)演劇部もこんな感じの芝居してましたね。(笑)」
鹿島「これ、キャラの声ってフルボイスじゃないの?」
団長「あ、イベントオンリーかな…?」
早川「イベントオンリーって、出来の悪いギャルゲーみたいな感じやな。(爆)」

しかし、もっと凄かった。
「ハハハ」「キャー」「わあ!」「ええー!?」
といった声がただはいるだけ。

たとえば、主人公が「ははは、まかせてください」というときは「ははは」というボイスが入ります。
「くそう、よくもやったな!」とテロップが出ているときは「ゆるさん」というボイスが入ります。
仕方がないので全部私が吹き替えました。
これでも一応、元俳優のタマゴです。かえることなく割れましたが。

なお、声優さんですが、主人公の声は「ビーストウォーズ」のダイノボットや「クレヨンしんちゃん」のおとうさんなどで有名な藤原啓治さん、ほか、松井菜桜子さんはじめ豪華な声優さんが「きゃはは」「おのれ」「うわあ」といった一言と、後述のCMムービーのためだけに起用されています。

そこへ突然アイキャッチが。
CMムービーも入ります。

「貯蓄のことなら只野銀行へ…」

おい、イベントシーンすらフルボイスではないと言うのに、ナゼCMはフルボイスなの!?
このCM、毎回凝ってる上に、その回のストーリーと深く関係している場所のCMが入ります。
たとえば、第1話ではビッグバンマネーに襲撃された只野銀行、第3話はこれまた襲撃された只野スーパーと、CMもその回のヒントになっています。
なお、最終話のCMはいろんな意味で笑えるので是非買われた方は、その正体を確かめてください。

CM開けにまた街で聞き込みすると、「ヒゲのオッサンとゲネスが公園に行った」との情報が。
次は公園か。
公園で4〜5人の戦闘員(ゲネソルジャーと言うらしい)にボコられるマスター。
なんだか珍走団がリンチしてるように見えるのは私だけですか?
でもって、主人公はベンチ裏に隠れてます。
完全にマスターがノビたところで「待て!」と出ていく主人公。
しかし、戦闘員に一撃でKOされ、気絶します。

…ヒーローものの主人公は生身でも強いはずなんだが。

鹿島「あれですね、これで悪の基地で改造されるわけですね。」
団長「ちょっと違うようですが…。」

そこへ現れた巨大戦闘母艦に助けられ、光一とヒゲはその中に連れ込まれました。

団長「宇宙刑事っぽいですね、この母艦。」

その中にいたのは「アジャラ」と言うカモノハシとアヒルを足して二で割ったような生き物。
まあ宇宙人なんでしょう。
そして、この宇宙人がきっと主人公を改造して、と思ったんですが、さすがに台詞を聴いてその考えは否定されました。

マスター「なんか怪しいぞ。」
アジャラ「怪しくない
カモ!


…語尾に「カモ」つけるだけかヨォ。
で、自分が怪しい宇宙人でないことを証明するために光一に変身能力を渡すアジャラ。
何かが間違っています。
このゲームのヒーローは左手の甲に装着したフォースクリスタルの力で変身します。
その際のかけ声は「ジャスティス・チェンジ!」です。
教わらなくとも変身ポーズ取るのはお約束ですが、この変身ポーズもギャバンとシャリバンとスーパー戦隊のいくつかを適当に混ぜた感じです。
さらに、変身解除のかけ声も設定されています。
「ジャスティス・アウト」で解除できるそうですが、普通のヒーローは「どうやって変身を解除するか」はそれほど考えてないので、これは嬉しいですね。

そして、アジャラもなかなかバカキャラ。

アジャラ「光一が時空特捜ヴァイザーだと言うことはみんなにはナイショにして欲しいカモ!」
マスター「もうワシが知ってしまったぞ。」
アジャラ「ガ━━(゚Д゚;)━━ン!」

真っ青になるアジャラ。

団長「なんつーか、バカゲーの香りがしますね。」
鹿島「最高のバカゲーだね。」
早川「これくらいバカだと嬉しいな。」

母艦から公園に戻った光一、ジャスティス・チェンジでヴァイザーに変身です。
変身シーンでオープニングテーマが流れるのはお約束ですね。

そして登場したヴァイザー。
選択肢が出ます。

・格好いい名乗り
・どこかで聞いたような名乗り
・受け狙いの名乗り


迷わず「格好いい名乗り」を選択します。

ヴァイザー「クール・クールと冷たい時代をホットなソウルで熱くする!時空特捜ヴァイザー、参上!」

…マジか。

ちなみに、「どこかで聞いたような名乗り」(場合によっては「怒りの名乗り」とも)を選ぶと、

ヴァイザー「みんなの憩いのハンバーガーショップを荒らすとは許さん!時空特捜ヴァイザー、参上!!」

…普通ですね。
さらに、「おちゃらけの名乗り」はゲーム中選ばなかったんですが、その後の調査で

ヴァイザー「愛媛県にお住まいの大地くん、いつも応援ありがとう!牛乳を飲むと大きくなれるぞ!」

だということがわかりました。
これ、どれを選ぶかでこのゲームの遊び方がわかりますね。
私は「怒りの名乗り」を選んでました。
なお、選択肢によって視聴率の上がり方も違うと思うんですが、ちょっとわかりませんでした。

さて、いよいよ戦闘員・ゲネソルジャーと戦闘開始です。
戦闘はまず「○」の連打で始まります。
敵との連打勝負に勝ちますと先攻になれます。
そして、指定時間(話が進むに連れて短くなる)以内に10個のコマンドを入力します。
×がパンチ、○がキック、□が投げです。
コンボというのもありまして、××○や×××、○○○などでコンボになります。
コンボの利点は「命中率が上がる」と説明されていましたが、あまりどういう利点があるのかはわかりません。

攻撃側入力後、防御側もコマンドを入力します。
指定時間内に入力するわけですが、一応チラッと相手の選んだコマンドが見えます。
(やや長い間隔で点滅している感じだと思ってください)
最初は戸惑いますが、慣れればすぐに防御コマンドが入力できるようになります。
特に、コンピュータの入力するコマンドはいくつかのパターンがありまして、例を挙げるなら

「○×○×□□□□○×」

「○×□○×□○×□○」

こんな感じです。
したがって、点滅で見なくともパターンが把握できればほとんど戦闘で負けることはありません。
(ただし、最終話では1.5秒以内に入力させられるので、入力が間に合わなくて敗北、と言うのはあり得る。最終近くの戦闘はかなり難しいので、要注意です)
第1話では把握できなかったため少々危ない目に遭いましたが。
ちなみに、戦闘員戦でどれほどピンチになろうとも、1回戦闘が終了しますと主人公のライフは全部回復します。
「立ち直りが早い」と説明されていますが、その辺のバランスは巧く取れています。

その後、ビッグバンマネーと対決です。
このゲームにはもうひとつ、必殺技システムがあります。
ライフゲージが3以下(最高は10)になりますと、必殺技を発動させることが出来ます。
(第1話のみヒーローは必殺技使用不可能)

この必殺技、当たると問答無用で負けます。
必殺技をかわす方法は、指定時間内に「○×□△」の中から正しいボタンを押すことです。
第1話では5秒以内に「○」ひとつでしたが、最終話などでは1.5秒以内に「○×□○△」を入力させられるなど、シビアになります。
必殺技は敵味方とも2回使えますが、この必殺技を使ってトドメを刺さなければ新しい必殺武器がもらえませんし、視聴率も上がらないので打ち切られる危険が高くなります。

団長「なるほど、新しい武器使わなきゃバ○ダイが怒るわけね。」
早川「シビアやなあ。」

なお、必殺技ですが防御側が発動しますと、攻撃側からの攻撃が打ち切られますので単にトドメを刺すだけでなく、このままではやられると言う場面で敵の攻撃をカットするためにも使えます。
というか、後半の話、一回はそれで必殺技消費しました。
(なお、ザコ戦闘員には必殺技使えません)

主人公は第1話は必殺技使えませんが、第2話以降、古びた洋館に住むマッドサイエンティストから毎回新武器がもらえます。
その新武器を装備し直し、それで敵を倒すと新しい武器がもらえるわけです。
必殺技は6種類あり、

・日本刀で真っ二つ→「世界忍者戦ジライヤ」の磁光真空剣
・ビームガンを乱射→オーソドックスなヒーローの技。
・ビームソードで斬る→「宇宙刑事」のレーザーブレード
・母艦を銃に変形させる→「宇宙刑事シャイダー」のバビロス・シューティングフォーメーション
・両手持ちの大剣を振るう→外見は「剣風伝奇ベルセルク」のガッツの剣。設定は「ダイナマン」の帝王剣?
・大型バズーカを母艦から射出→「電撃戦隊チェンジマン」のパワーバズーカ、「機動刑事ジバン」のオートデリンガー

それぞれに元ネタがあるはずですので、なかなか楽しめます。
特に、母艦を変形させるのは母艦の主翼がグリップになるんですが、その変形プロセスはバビロスそのまんまですし、レーザーブレードもレーザー展開アクションがそっくりでした。
必殺武器もエディットできませんので、純粋に特撮ヒーローものだと思ってプレイされる人は、マジで宇宙警察タイプのエディットしかないでしょう。
バカゲープレイヤーの方はガッチャマンが日本刀振るう姿でも見て爆笑してください。

なお、この必殺技は敵味方ともライフが3以下で発動しますので、いかにボス戦でピンチにならなくとも、わざとダメージを喰らってピンチにならなければなりません。
パンチだけでボスを倒しても、それほど視聴率が上がらないのです。

鹿島「イヤなゲームだねー。」
団長「仮面ライダーとか、全く喰らわずにライダーキック使えるのに。」
早川「バランスの取れたバカゲーやな。」

なお、必殺技が発動しても敵のライフが一定以下でなければ必殺技は決まりません。
通常の怪人は4〜5以下、終盤のダークレディなどは3以下で決まります。
終盤の敵はとにかく強い(こっちの繰り出す技が次々と防がれる)ので、必殺技が決まった瞬間はかなり嬉しいです。
こういう喜びって最近のゲームじゃ得られないと思うんですが、どうでしょうか。

さて、そして敵に負ける、と言うことがあります。
実際、第1話の怪人には負けました。
必殺技はかわしても、格闘戦の防御のかってがわからず、気付けば相手にパンチでぶっ飛ばされ、ライフがゼロになりました。
気付けば、15%以上あった視聴率が8%くらいまで減りました。
まあ、目標視聴率はクリアしているからいいようなものの、ギリギリでやってると番組打ち切りが決定です。

団長「第1話から負けちゃいました…。」
早川「なんや、弱いヒーローやなあ。」
団長「まあ、メタルダーも初陣は負けてますし。」
鹿島「負けたらどうなるの?」
団長「ゲームオーヴァーではないようですが…。」

その瞬間、ズキューンと音がしました。
気付けば、コスモエンゼルがビッグバンマネーを撃ち抜いていたのです。

団長「あ、いつの間に!?」
鹿島「なるほど、ヒーローがもたもたするとヒロインにいいところを取られるわけか。」

これは実際本当で、終盤怪人に負けてもすべてヒロインが助けてくれました。
唯一の例外はラスボスです。
ラスボスはヒロイン助けてくれないんで、要注意ッス。

そしてエンディング。
ローカルテレビ局の美人キャスター、結城やよいがニュースに出ています。
なんと、やよいさんはヒゲマスターの娘であることが発覚。
こうして光一はサテンに泊まり込みで働くことになりました。
オダギリジョー演じる仮面ライダークウガの五代雄介もサテンで働いてましたが、まさかマスターの娘目当てとは…。
さらに、小夜ちゃんはぬいぐるみと勘違いしてアジャラを拾ってきます。

アジャラ「世話になるぞ、ヒゲ。

なんだかとても痛いです。
こうして第1話が終わりました。
セーブ・ロードの他、「ヒーローカード」が見られるようになります。
どの条件で見られるようになるのかはわかりませんが、可能性としてはミニゲームの数か、目標視聴率をどれくらい上回ったか、のどちらかだと思います。

(※ここだけ1月6日追加:ヒーローカードは視聴率をどれくらい超えたかでより多くの枚数を入手できるようです)

そしてもう一つ、「おたより」というコーナーが…。

なんと、全国の子供たち・ガキの親たち・オタクたちからお便りが届くんです。
そのお便りは展開に即したものになりまして、ヒーローが怪人に負けたときなど、「コスモエンゼルに助けてもらうなんて情けないぞ」などという、こっちの思ってることをストレートに言われるキツイものまであります。

そして第2話、目標視聴率は……19.41%!?
おいおいおい、「仮面ライダーアギト」より高いジャン!
ゴールデンの「サザエさん」「名探偵コナン」と同等の視聴率じゃん!
日曜の朝7時30分で?無理ッス!
まあ、「おしん」の60%だとか、大昔の「紅白歌合戦」の80%までいかないからいいか、と思ったのが失敗でした。
徐々にエスカレートし、最終話の目標視聴率は72.79%でした。
なお、必殺技使って、聞き込みして、を単純に繰り返しても98.4%まで上がりました。
ミスせず立ち回れば100%も可能かもしれません。

団長「もはや怪物番組ですね。」
早川「日本全国の視聴率とはちゃうやろ。」
鹿島「そうそう、きっと只野市の街での視聴率だよね!」
団長「まあ、そうだとしても一つの街で95%越える視聴率ですか。」
早川「まあ、ゲームのパラメーターやろうけど、ここまで来ると視聴率と言う名前で貫くのは無理やな。」

まあそんな感じで、間抜けな話が延々と続きます。

第2話 敵か味方か?怪しい洋館の主

古びた洋館の主、タモン博士が必殺武器をくれて、街にはびこるストーカー事件を解決する話。
この話フツーにプレイするとコスモエンゼルの正体がわかります。
あと、選択肢はどれ選んでもやよいに光一の正体がばれます。
小夜ちゃんの友だちの服装は必見です。


第3話 ビタミン欠乏!野菜奪取作戦

野菜を奪って市民の健康を悪くしよう、と言う作戦を阻止する話。
なんだか「バトルフィーバーJ」のエゴスっぽい間抜けな作戦を立てますね、こいつら。


第4話 危ない!そのゲームに手を出すな

テレビゲームで洗脳して、洗脳した人間をヒーローのカッコさせて恐喝させ、ヒーローの信頼をおとしめるという話。
なんだかありがちなんですが、恐喝する場面で「札なんかいらねえんだよ!100円玉あるだけだしやがれ、ゴルァ!」という台詞にワラタ。
とりあえず、電車で怪人が駅前の会社に出社するってどうよ?


第5話 ボランティア?ゴミゴミ大作戦

ゴミを収集して燃やし、街中を暑くさせて街の人々を苦しめる作戦。
どうでもいいが、燃えないゴミも集めて燃してないだろうな、と思わずツッコミ。
ものによってはダイオキシンが出て危ないんですが。
しかし、ゴミ集めてもらう主婦を止めるコスモエンゼルに主婦の浴びせる台詞がキツイ。
第4話でもゲームをプレイするなと叫ぶ主人公が「バカか」とかたづけられますし、ヒーローものの定番「俺たちが助けようとした人間はこんなヤツだったのかー」というヤツが出ました。


第6話 通話を聞くな!携帯洗脳大作戦

ケータイを配って洗脳させる話。
「仮面ライダー」でも、蜂女の話でメガネを使って操る話ありましたね。
小夜子に正体がばれますが、声だけでヒーローの正体を見抜くとは、この手の番組では珍しくアタマいいですね、小夜ちゃんは。
目の輝きだけで正体を見破った「サンダーマスク」のヒロインとタメがはれますよ。


第7話 赤い衝撃!献血大作戦

百恵ちゃんは出てきません。
輸血用の血液が奪われる話。
「特救指令ソルブレイン」の「急げ!命の母艦」はじめ、輸血用血液はあっちこっちで小道具になりますね。
この回から敵がイヤなくらい強くなります。
さらに、ラストへの伏線も随分張られています。
この辺で夜が明けました。
当然元締とユーイチさんは寝てましたし、私もパッド握りながらウトウトして、視聴率の下がる効果音で目が覚める、と言うことを繰り返しました。


第8話 最後の戦い!?ゲネス総攻撃

突然ストーリーがシリアスになります。
ま、この辺はヒーローもののお約束ですな。
難易度も半端じゃなく上がります。
これキツイって。昔のバ○ダイのキャラゲーじゃないんだぞ。
この辺まで来ると裏イベントの数も半端じゃなく増えます。
特に、お約束の再生怪人が出てくるので、街中に怪人が溢れます。


第9話 勝利をつかめ!正義の味方(最終回)

この話はほとんど自動でイベントが進行します。
ミサイルロケットを使った最終作戦を企むゲネスたち。
ははーん、元ネタは「仮面ライダーV3」のプルトンロケットですね。
で、このゲーム、ラスボスに勝つと負けるのとでエンディングが変化します。
ラスボスに勝ったとき、ライフの残りは2でした。
もちろんわざと喰らってませんよ!
真面目にやったんだってば。
首領との会話は、とにかくお約束の連続。

団長「ここまでお約束を守ってくれるとは…。」
早川「実際にテレビで見ると突っ込みたくなるねんけど、これでやられると逆に気持ちエエな。(笑)」
鹿島「微妙に出番少なかったけど、新田刑事格好いいですね!」
早川「まーたユーイチさんのオヤジ萌えが始まった〜(笑)」
鹿島「この間やったのはガンダム戦記ですよ!痛い女の子ばっかでしたもん。」
団長「しかし、いいバカゲーですね。バランスもいいし。」
早川「全くやな。中古で3千円やけど、メチャ楽しませてもらったわ。」
団長「前回のガンダム戦記は…?」
早川「ドブに捨てたな。
鹿島「ありゃドブでしたねー。」

そして流れる「スモールタウンスーパースター」のフルサイズ。
この主題歌、とてもいい曲なのですが、CDが出ていません。
(ゲームサントラ出して欲しい!)
フルサイズバージョンは首領を倒したベストエンディングでしか聴けません。

ま、そんなこんなで素晴らしいバカゲーでした。
バカゲー好きの方はプレイされるのもいいんですが、第9話までありまして、特撮ものの嫌いな人は4話くらいで拒否反応出るかもしれません。
さらに、終盤の「裏イベント」(ひっかけ)の情報も多く、街の人の情報を適切に選べない人なんかは切れるかもしれません。

中古で3千円(ソフマップ価格)とまあまあのお値段なので、バカゲーならやってみようと言う方、三度の飯より特撮ヒーローが好きという方、是非一度プレイしてみてください。


2004/2/25
パワーレンジャー・ザ・ムービー

日本国には誇るべき文化がいくつかあります。
浮世絵、歌舞伎、落語、文楽、生け花、お茶、仏像、スモウレスラー、スシ、ワビサビ、カミカゼ、スキヤキ、ゲイシャ、ハラキリ、テンプラ、フジヤマ。
ちょっと前はクロサワとかオヅなんかが選ばれたそうですし、最近ではオシイとかオオトモとか、ミヤザキにコン・サトシなんて人も日本を代表する文化人らしいです。

そういえば「トランスフォーマーカーロボット」のアメリカ版「ロボッツ・イン・ディスガイズ」では、ユウキ君は「KOJI」という名前だそうです。これも日本人ですね。
また、少し前に「新機動戦記ガンダムW」がアメリカで放映され、「GUNDAM」もアメリカではポピュラーになりつつあるそうですね。
しかし、まだまだ日本人というのはあっちでは知名度が低く、オノ・ヨーコにヒデオ・ノモ、イチロー・スズキやヒデキ・マツイが上限ではないでしょうか。
なにしろ、ヒデオ・ノモがあっちに上陸する前、アメリカ人にとって有名な日本人3人はオノ・ヨーコ、黒澤明、そしてミスター・カトーことブランドン・リーのオヤジだったんですよ。
そもそも香港人じゃねえか!

さて、一昔前、世界的にあるひとりの女優がこれら「アメリカで知られる日本人」に名を連ねることになりました。
もちろん、名前が売れたと言うよりも顔が売れたので、大部分の人は日本人だと言うことを知らないでしょうが、おそらく顔写真を見れば即座に「Oh, I know her!」と言ってくれるはずです。
その女優の名はマチコ・ソガ。
魔女をやらせたら日本一の女優にして、初代オバケのQ太郎、曽我町子さんです。
アメリカへ行って、15歳程度の少年と話す機会がありましたら、「Do you know Lita in Powerrangers?」(パワーレンジャーのリタって知ってる?)と尋ねてみてください。
たぶんご存じだと思います。
(ちなみに、私は2年くらい前、我が家に来たアメリカ人の少年に戦隊カードを見せたら、突然彼のテンションが3倍になりました)

なぜ曽我町子氏がアメリカで、いや、世界中で顔が売れまくったのか。
それは、1993年、とあるドラマがアメリカでスタートしたことがきっかけでした。
ええ、私もそれを知ったときは腰が抜けました。
夕刊とは言え、あの朝日新聞一面トップに「恐竜戦隊ジュウレンジャー」のカラー写真が掲載されたのです。
その時点で小学5年生の私は「なんでこの間終わったジュウレンジャーが新聞に出ているの?」と不思議に思いました。
そう、すでに新作「五星戦隊ダイレンジャー」が始まっていたのですから。
よく見ると、後ろの方に見たこともないロボットがいます。
基地もなんだかちょっと違います。
そもそもジュウレンジャーの基地、こんなに未来っぽくなかったやんけ。

その記事をよく読むと、「恐竜戦隊ジュウレンジャー」がアメリカで、「マイティ・モーフィン パワーレンジャー」として放送され、大ヒットしているとのこと。
その後も「パワーレンジャー」の噂はことあるごとに耳に入ってきました。
「アメリカのPTAがパワーレンジャーを暴力的で教育上相応しくないと排斥運動」「グリーンレンジャー登場編が全米子供番組の視聴率を塗り替えた」「各地でパワーレンジャーのオモチャがバカ売れし、その様子はシュワちゃん主演の映画のネタになった」「世界中で大ヒット」「仮面ライダーやタートルズと一緒に戦った」「曽我町子さんが国際女優に」「アメリカの子供にとって日本といったらニンジャとパワーレンジャーの国」などなど。

なんだかほとんどがホントらしいんですが、とにかくアメリカで大ヒットしたこの作品。
日本にも逆輸入という形で入ってきました。
残念ながらテレ朝オンリーの放映で、しかも途中で打ち切り(テレ朝は思いつきで外国ドラマ流しちゃよく打ち切るなあ…)しましたが、その後CS放送で放送されています。
また、レンタルビデオショップに行けば、第1話から100話までビデオがあると思います。(なかったらゴメン)
どの店にも今日ご紹介する映画版は置いてあると思いますし。(これもなかったらゴメン)
あとまあ、ネット通販や個人輸入で入手するという手もあります。そこまでしてこのオバカドラマを見たければ是非どうぞ。

「ジュウレンジャー」が「パワーレンジャー」になったのは、名前の響きがユダヤ(英語ではジュダと発音)に似てるからとのことですが、現在では「パワーレンジャー」はまあ、ほとんど「●●戦隊」の「戦隊」とほぼ同義語になってます。
詳細な歴史は他サイトに譲りますが、途中から「パワーレンジャー・●●」と、副題がつくんですね。
「カーレンジャー」なんか「パワーレンジャー・ターボ」とか、割りと安直です。

当初はドラマ部分はアメリカで撮り、アクション+ロボット戦は日本版そのままだったんですが、徐々に変わってゆきます。
あとまあ、最初は戦隊が1年で変わるのではなく、不定期に変わってました。
(最近では毎年交代してます)
戦隊の繰り越しなんて毎度おなじみで、ドラゴンレンジャーとキバレンジャーとオーレッドとレッドレーサー(初代)の中の人は同じです。

で、テレビレギュラー版をいちいち見るのが取っつきにくいと言う私を含めたそこのアナタにお勧めなのが、「パワーレンジャー・ザ・ムービー」です。
20世紀FOXが大金を通じて制作したスペクタクルSFXムービーといえば聞こえはいいですが、早い話ウルトラZ級の超オバカ映画です。
無駄にカネかけて落としている分、その辺のB級映画よりよっぽど見応えがあります。
しかも、レビューしても全然ネタバレとか気にしなくていいのが素晴らしい。
え?ちょっとは気にしろ?
だって、みなさん、どういう話か考えてくださいよ。

アメリカ人の変身する戦隊が、悪いヤツ倒してオシマイに決まってるじゃないですか。
アメリカンクオリティですよ。
それが素晴らしいスケールで描かれるわけです。

見る前に気をつけなくちゃいけないのが3つあります。

1.ジュウレンジャーの中にダイレンジャーが混じっているが、すべて同じパワーレンジャーである。
2.リーダーは
アカレンジャーではなく、シロレンジャーである。
3.
シロレンジャーモモレンジャー相思相愛である。

特に重要なのは2番で、戦隊と同じようにアカをリーダーとして見ていると偉い目に遭います。
レッドは全然目立ちません。
仕切るのはホワイトレンジャーです。
そのホワイトレンジャーはテレビ版のパワーレンジャーで「グリーンレンジャー」であり、グリーンレンジャーのパワーを喪失したのでホワイトレンジャーになったという設定があるのです。
まあ、なぜかガイルが主人公でキャミィが部下だったり、ピーチ姫がディジー姫でルイージにヒゲがないというのに似てますね。

でまあ、映画なんですが、これは1995年に制作・公開されました。
日本での公開は1996年。
すでに「激走戦隊カーレンジャー」の時期で、私も「カーレンジャーの時期にジュウレンジャーの映画かよ!」と笑ったのを覚えてます。
ストーリー上は「パワーレンジャー」テレビ版パート2とパート3の間であり、しかもこの話と同じことをパート3でもやったそうです。
…「東映まんが祭」方式か!

で、この手の映画につきまとう問題があるんですよ。
映画の場合、テレビ版を見てない人も見ることがあります。
富野由悠季監督は、「テレビ発の映画の場合、そのことを必ず意識して作るべきだ」と発言していますが、まあ実際はというと、「テレビ見たヤツだけ見ればいいだろ!一般人なんかどうせ見ないし、知るか!」という作品が多いですね。
アニメや特撮に限らず、具体例は数え切れません。
さぁどう料理すると期待していたら、さすがアメリカSFX映画。
必殺!スターウォーズ方式!!
つーことで、ひたすら過去のあらすじが字幕とナレーションで語られました。

日本ですと、映画版名探偵コナンでテレビ版の主要な話とキャラ紹介が流れますが、こっちは「ゾードンとアルファ5が悪と戦う6人の若者をパワーレンジャーにした。戦いは続く。」以上オシマイ。
キャラ紹介くらいして欲しかった。
っていうか、「どうせ見るのはテレビ見てたガキとその親だけだろ!」という作り手の本音がよくわかります。
(さらに、日本では映画版とテレビ版では吹き替え声優が違うために違和感バリバリという不幸があるそうな…)

この6人ですが、さすがアメリカだけに人種が多数います。
ホワイトはネイティブアメリカン、ピンクとブルーはホワイト、レッドはスパニッシュ、イエローはアフリカン、ブラックはアジア系(韓国出身という設定)でした。
これを支援するのはスクープくんの声で喋るブリキのロボット・アルファ5と、自称宇宙の賢者という白い生首・ゾードンです。
ちなみに、レッドはガウリィの声、ブラックはシーブックの声、ブルーは桜木花道の声で喋ります。

最初はなんとスカイダイビングのシーンからスタートです。
スタントマンがスカイダイビングを披露するわけですが、これがなかなか凄い映像です。
全然本筋と関係ない(一応彼らがスカイダイビングをする目的がラストの伏線になってはいるが、別にスカイダイビングじゃなくてもええやんか)んですが、実に凄い。
普通に降りる映像はよく見ますが、スノボ履いたままスカイダイビングしてるのは初めて見ましたよ。

そして工事現場で発見された謎の卵。
この封印を解くのが若くなって花沢さんの声で喋る曽我町子さんに似た魔女(パート2で曽我町子演ずるリタは若返ったと言うことにし、アメリカの女優が演じるようになった)と、某有名スペオペ映画のキャラに似たロード・ゼッドです。
この映画版のためにレンジャーのスーツ(ナイロンスーツではなく、メタリックな雰囲気。ヴァル・キルマーのバットマンって感じか)・怪人の着ぐるみが新調されたようで(ロボットも新調だと思うが不明)、「ジュウレンジャー」のグリフォーザも出てくるんですが、なんだかデパートの屋上に出てきそうなチープ感が漂ってます。

で、復活した悪の帝王、アイヴァン・ウーズ。
演ずるのは「レイダース」でハリソン・フォードの宿敵を演じたポール・フリーマンです。
吹き替え版では「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ドック役でおなじみ穂積隆信さんが担当し、コミカルな演技がきけます。

まずはレンジャーとアイヴァンの作ったサイバイマンとの戦いです。
このサイバイマン、体中がスライム(化学実験で作ったことあるんじゃないですか?)になってます。
やられると爆発するのではなく、体がスライムになります。
この映画、とにかくスライムが出てきます。
予算の10%はスライムになってるはずです。
その間、レンジャーはイエローの頭を懐中電灯にしたり、ひたすらバック転で移動したり、スライムがバッチイと逃げ回ったりして全員を倒します。

で、スライムと戦ってる間にアイヴァンはレンジャー基地を攻撃、ひとりで壊滅させます。
白い生首と知己だったようです。
その際、6000年の封印の間に見逃した楽しみを列挙します。

「ペストの大流行、スペインの宗教裁判、古いテレビのバットマン!

流石20世紀FOXですね。
自社作品の宣伝は忘れません。

なお、このペストというのは海外では最凶の病気として恐れられているらしく、古くはシャーロック・ホームズ(犬のアニメではなく、原作の方)が宿敵モーリアーティにペスト菌入りの箱を送りつけられてますし、「トランスフォーマー2010」でもウルトラマグナスが宇宙ペストに感染して暴走してました。

で、基地を破壊されたためにパワーレンジャーへの変身能力を失った6人は、凄いパワーのある惑星フェイドスへ飛びます。
まあどう見てもハリウッド近郊の砂漠地帯なんですけどね。
アリゾナ州ですかね?まあ、どう見てもアメリカです。
そこのニンジェッティ神殿を訪ねるんですが、アイヴァンは刺客としてテング・ウォリアーズを送り込んできました。
絶体絶命のその時、助けに来てくれたのは緑色のビキニ水着を着たナウシカでした。
杖をクルクル回すと笛のような音色となり、テングウォリアーズは去ってゆきます。
ドルシアと生首ゾードンは知り合いで、変身できないパワーレンジャーに新しい能力を授けてくれました。
で、その服装はというと、ニンジャルックでした。
…ええ、アメリカ人にとってニンジャが最強なのは知ってますよ。ええ。
そして、それまでホワイトタイガー・プテロダクティル(プテラノドン)・ティラノサウルス・トリケラトプス・セイバートゥースタイガー(サーベルタイガー)・マンモスの力を受け継いでいた6人は、新しい獣の力を得ます。
鷹・鶴・猿・狼・熊・です。
さすがに蛙となったブラックは、「カエルかよ!」とブーたれます(ケイン・コスギ以外は誰だってタレる)が、「お姫様のキスで王子様になれる」と強引なこじつけをされています。
(他のキャラは動物の特性に応じた褒め言葉を言われてました)
ちなみに、この女戦士、ぱっと見若いねーちゃんが緑色のビキニ着てレコア少尉の声で喋るというエロいオーラを振りまきますが、設定では生首と同じくらい年寄りなのを魔法で誤魔化してるようです。
これらの動物はそれぞれ「忍者戦隊カクレンジャー」のロボットに準じてます。

地球ではアイヴァンがスライムを使って人々を操り(このエキストラの数は圧巻)、地下から最終兵器を掘り出します。
サソリとハチですが、間違ってもクイックストライクとワスピータではありません
掘り出し完了したアイヴァンは、人々に自殺を命じます。
さぁ、大ピンチと言うところでレンジャーの友人の少年が機転を効かせ、放水車を特車サファリ方式で使用し、大切なパパを守り抜きました。
「西部警察」のスピリットはハリウッドでも健在だったー!!

微妙に弱いガイコツ恐竜やら、頭の弱いイノブタを倒した彼らは新しいパワーを手にします。
新しいロボットと新しいスーツです。
といっても、スーツのデザインは共通で、胸のメダルだけが変わってるんですけどね。

で、地球に戻ったレンジャーたち。
それぞれのメカでサソリをブッ倒しますが、アイヴァンがハチと合体。
つーわけで彼らも6体のメカを合体させ、最強モードにします。
その名も「ニンジャ・メガゾード」です。(正確にはニンジャ・ファルコン・メガゾード)
どこまでニンジャにこだわるんだお前らー!とツッコンではいけません。
ニンジャは最強の戦士なんだから。
たぶん、自衛隊イラク派遣なんか、アメリカ人は「日本の自衛隊はテロに遭っても平気だよ。だって彼らはニンジャだろ?」なんて思ってるんじゃないですかね。

メカ的にスーパー隠大将軍がモデルだとは思いますが、デザイン自体はオリジナルです。
アメリカでは巨大戦闘を着ぐるみで処理するノウハウがないらしく、ロボット戦はすべてCG処理です。
1995年公開にこれだけのCGを考慮すると、制作予算の大半がここに費やされてるはずです。
(CGの質については1995年公開という部分を考慮していただければ、言わずもがなです)

で、宇宙の悪魔アイヴァンを倒したパワーレンジャーには平和が戻りました。

ラストではパワーレンジャーがヘルメットを外します。
戦隊の歴史は長いんですけど、変身スーツのヘルメットを脱ぐと、素顔が!って映像はあんまりないんですよ。
こういうのはいいですね。

ま、正直言ってB級の代表格に位置される映画ですが、もはや死語になりつつあるバック転とワイヤーアクション(最近は何でもCGにしおってからに!)は必見でしょうか。
あ、そういえば、ピンクレンジャーがひたすら「イヤー!助けてー!きゃ〜〜!」という叫び声あげるんですよ。
脚本家はコン・バトラーVを見たんだと思います。
ちずるの遺伝子がこんなところに!
んなわけないか。


2004/4/4
イノセンス、それは犬。

「千と千尋の神隠し」以後、マスメディアのアニメ賛美がどんどん高まっています。
当サイトオススメアニメ映画「千年女優」も国際的に高く評価されましたし、「次のアニメは何?」とマスメディアが必死コイて新作を探し回ってます。
あの富野由悠季監督も最近では講演会や大学での公開講座など、すっかり「文化人」と認識されており、先日はアメリカのヒューストンとブラジルの大学で海外のオタク相手に熱弁を奮われたそうです。
「アニメがカネになる」と認識させたのが「ヤマト」と「ガンダム」ならば、「アニメは文化になる」と認識させたのがジブリなわけで、そういう意味でスタジオジブリの功罪というのは大きいよなあと思います。
ジブリのアニメがあそこまで支持されたのはもちろん、クオリティもあるんですが、やっぱり宣伝のうまさでしょう。
電通や博報堂、日本テレビ=読売新聞などが付いているわけです。
最近の邦画を見ると、「当たる作品」=「朝日・毎日・フジサンケイ・読売がバックに付いている作品」でしょう?
そのタイアップをアニメにも持ち込んだわけです、ジブリは。
何せジブリのアニメというのは、「しろはた」でも散々指摘されているとおり、

・少女がダンゴムシのオバケにいじくり回される「風の谷のナウシカ」
・少女がグラサンヤクザに監禁調教される「天空の城ラピュタ」
・少女が都会を捨てて田舎のすばらしさに感激する「となりのトトロ」
・少女が魔法が文明より優れていると証明する「魔女の宅急便」
・少女がオッサン賭博の商品にされる「紅の豚」
・少女が触手まみれのイノシシにいじくり回される「もののけ姫」
・少女が10歳にしてソープ嬢になってしまう「千と千尋の神隠し」


こーゆー展開なんですよ。
少女が都会とか文明にいじくり回され、酷い目に遭い、そして最後はかっこいい男の子に助けられて田舎万歳!緑万歳!と叫んでオシマイ。
パヤオこと宮崎駿監督作品の基本フォーマットです。
高畑監督の場合は、少女じゃなくて、家族とタヌキがシメられるわけですが、まあそっちも共通してますね。

富野監督が「Vガンダム」でブチ切れて「ブレンパワード」で復帰して以降、明らかに作風が変わったのと違い、宮崎監督はアニメ人生で作風が大きく変わったことはありません。
(強いて言うなら「もののけ姫」以前と以後で微妙に違うんだが、少女シメてるのは一緒なので割愛)
先日「カリオストロの城」やってましたが、アレも「少女がオッサンのところに嫁ぐ」という話でしょ?
こう見返すと、カリオストロ=パヤオで、「ワシは少女と結婚したいんじゃー」という本音がどこかで見えてきます。
「千と千尋〜」も大ヒットしたし、パヤオに敵なしと思われる状況になってきました。

ところが、です。
パヤオがいくら天才でも同じ人間、老いるし、死ぬんですね。
「火の鳥」の生き血でも飲まなきゃイカンのですわ。
で、宮崎駿監督に続く若手というのが現在ジブリにはいないんです。
当初は「耳をすませば」の近藤監督を後継者にしようとしてたらしいんですが、不幸にも急逝。
で、鈴木敏夫プロデューサーによる後継者探しが始まりました。

その後継者探しが難航したんですね。
今でこそ「宮崎駿」=「人格者」というイメージが定着してますが、実際にはちょっと気むずかしい性格のようで、後継者候補が次々に宮崎監督と衝突しちゃぁやめていきました。

まずは庵野秀明監督。
アソノ監督は「エヴァンゲリオン」がヒットする以前、「ナウシカ」に参加されており、その時点で目をつけていたそうです。
「スタジオジブリ」の子会社「スタジオカジノ」という実写部門で「式日」という映画撮らせてますし、「いよいよか」と思われました。
が、アソノ監督のオタク癖が宮崎さんの趣味に合わなかったようです。
アソノ監督の最新作は、「キューティーハニー」。
「オタク」「エロエロ」「テレビアニメ発」と、パヤオの嫌いな条件を見事に満たしています。

吉田健一さんはジブリ生え抜きの原画マンで、パヤオも随分と期待していたようです。
しかし、「宮崎さんから劇場アニメのノウハウは充分教わりました!次はテレビアニメのノウハウと富野さんに教わりたい!」と、富野監督に弟子入りしてしまいました。
えー、おかげさまで「キングゲイナー」という凄い作品ができたわけです。
公言したわけではありませんが、どう考えても宮崎監督は富野監督が嫌い(虫プロ、テレビ屋、ガンダムによるオタク倍増要因など)なので、富野の元へ走った弟子を許すとは思えません。脱落です。

で、最後は押井守監督です。
押井監督は頭が切れる(多分アニメ界でトップ)こともあり、宮崎監督が才能に惚れ込んで10年くらい前に声をかけたことがありました。
ジブリの鈴木プロデューサーもかつてOVA「天使のたまご」(余談だが、これがコケて押井監督は内定していた「ルパン三世」の監督をクビになっている)で一緒でしたし、結構あっさり決まるかと思われました。
特に、パヤオは労働組合のボス、押井さんは学生運動の信者だったこともありますし。
しかし、パヤオと押井さんの間にはとんでもないところで違いがありました。
押井さんは犬が大好きですが、パヤオは猫が大好きです。
まあ、これは愛玩動物の趣味なのでなんとかなりますが、決定的だったのはメルヘン路線の宮崎さんと、現実路線の押井監督の衝突です。
早い話が、「アニメ(の少女)にセックスを持ち込んではイカン!」と言う哲学を持つパヤオと、「男と女がいれば当然するだろ!」という押井監督の違いです。
で、これで袂を分かったのが10年前。
その後、前述のように後継者が育たず、スタジオジブリは結局「ポスト宮崎駿」として「押井守」を選んだわけです。
「もうパヤオと趣味の合う人間を捜すのは諦めよう、有能ならいいんだ、有能なら…」という誰でも思いつく結論に10年かかってやっとたどり着いたわけです。
その証明が、先日公開された「イノセンス」なわけですね。

で、公開から1ヶ月、やっとこさ「イノセンス」を見てきました。妹と。
見てこなかったのはカネと、前作「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」がなかなか見られなかったのが理由です。
今回の映画、タイトルが「攻殻機動隊2」ではないのは、ジブリ側の意向らしいです。
なにしろ、「攻殻機動隊の続編」というと、客が敬遠するわけですからねえ。
「攻殻とは独立した映画!」「これだけでも面白い!」などと言ってますが、もちろん大嘘です。
「攻殻機動隊」を見てない場合、まずストーリーラインはわからないと思います。

<警報!これ以降、予告なくネタバレの可能性があります>

で、ここで問題になるのがですね、テレビ版「攻殻機動隊Stand Alone Complex」なんですね。
これは、映画版とはパラレルワールドで、ちゃんと素子も出てきます。
先にテレビ版見ちゃうと、「タチコマ出ないの?」「サイトーは?」とか、そういう事態が発生します。
したがって、「イノセンス」を見る場合、映画版の「攻殻機動隊」をちゃんと見ておくべきだ、といえます。
(そして、それを敢えて黙っていたジブリ側はいかがなものかと思いました)
もちろん、テレビ版もご覧になってOKなんですけどね。
(また、「SAC」が劇場版Part1の前になると言う説もあり、定説になりつつある)

で、これ以降は「日経キャラクターズ」とパンフレットを参考文献に話を進めます。
今回の「イノセンス」、軍団員の1人から「押井作品で最もわかりやすい」と言われていたとおり、非常にわかりやすい作品でした。
相変わらず台詞は難解なんですが、台詞の前後に要約された部分もありますし、何せパンフ買えば一発ビンゴです。

「俺は犬と人形が大好きだー!!」という、魂の叫びがこれでもかと書かれてます。
実際、劇中でも散々「犬が好きだー!」「人形が好きだー!」と叫ばれてますし、ラストも「人間も犬も人形もみんな可愛いんだ!」というオチですし。
ニタニタ笑って帰っていったのは俺と妹くらいで、「なにこれわかんなーい」という女性の一団とか、「これは4回くらい見なきゃダメだよ」「押井も庵野化してきたなぁー」と語り合うオタク集団は騙されたわけです。
ヘタに台詞の意味とか考えずに、「犬、かわええなぁ〜」「人形、すげえなあ」と見とけばいいんですよ。
台詞や人間関係がわからなくとも、「犬が可愛い」「人形が凄い」という感想があれば充分だと思います。
大体、サイボーグ化された体の云々って、すでに「銀河鉄道999」で、「究極の機械の体とはネジだ!」って結論づけられてるし。

むしろ驚いたのは、パヤオの悪影響が「攻殻1を見ろ」と言わせなかったこと以外、特に見られなかったことでしょう。
今回は作品自体への注文はなかったようで、圧力というか嫌がらせは主に宣伝関係に及んでいたようです。
つまり、声優さんですね。

宮崎監督は声優が大嫌いで、「アレは娼婦の声だ!」とまで断罪しちゃってます。
あとまあ、顔出しタレント使った方が宣伝的にも助かると言うのもありますね。
どうやらキャストを替えろと言う圧力があったようです。
と言うか、パンフに書かれてます。

今回、キャストを替える気はなかった。(中略)バトーは大塚明夫じゃなきゃダメだし、トグサは山寺でなきゃダメ。素子はちょっともめたけどね。宣伝上の理由なんだけど、どうするんだって話が鈴木敏夫方面から出て。(中略)あの男と違って、僕は声優さんをものすごく高く評価してる。

鈴木敏夫方面=あの男=パヤオなわけです。

「百歩譲って男は許す。でも女の声優はダメだ!」ってなことを言ったんでしょう。
まあ、押井さん自分の立場わかってますから強気ですわね。
顔出し俳優では竹中直人さんがハッカーの役で出てます。
「しろはた」で指摘されたとおり、竹中さんがべらべら喋るシーンはハッキリ言って不要です。
ない方がかえってスッキリします。
私自身、このキムの館のシーンは睡魔に襲われかけました。
「今更ビューティフルドリーマーはねえだろ!」って感じです。
これはもちろん、「しろはた」で指摘された客を煙に巻く+「竹中直人さんにそれなりの見せ場を与え、宣伝上の要求を満たす」という意図があるんでしょう。
竹中さんは本当に巧いですね。
必要性は別として、本当によかったです。

今回私はバセットハウンドが可愛いなあと見てました。
犬、好きなんですよ。
「ポチタマ」のマサオ君は欠かさず見てますし。
猫もまあ、可愛いとは思うんですが、うちの裏手が野良猫の巣窟になってまして、サカリが付くともう、私が眠れないくらいうるさいんですね。
だから、好きか嫌いかではちょっと微妙です。
まあ、こっちが放っておけばあっちもこっちを放っておいてくれるので、楽っちゃぁ楽ですけどね。

人形は微妙ですが、私も人形が好きか嫌いかと言われれば好きな方だと思います。
というのはですねえ、劇中の球体関節人形を見ながら、ガンプラのボールジョイントを連想し続けてたんですね。
「手首にボールジョイント仕込む」「指はシンチュウ線で可動」とか、アタマの中でシミュレートしてました。
ダメすぎです。


2004/4/26
ビル殺しVol.2

ネタバレ警報発令中。

今日は映画行って来ました。
「キル・ビル Vol.2〜ザ・ラブ・ストーリー〜」という作品です。

Vol.1は去年の10月末に見に行きましたが、結婚式を挙げる殺し屋の女(ユマ=サーマン)が元恋人で殺し屋の元締・ビルに襲われて、命だけは助かって、復讐開始!って話でした。
その復讐内容ってのが凄くて、金髪ねーちゃん(主人公)がトラックスーツ着て日本刀を持ち、ガンダムハンマーの女子高生やカトーマスクつけた刺客100人をバッサバッサ切りまくるという凄まじく濃い話でした。
とにかく復讐劇と言うことで、ストーリーの醍醐味とかはないんですよ。
ツッコミどころの方が多いんじゃないですかね。
前回も今回も共通なんですが、とにかく回想などで時間軸がバラバラなので、「この場面は現在」「この場面はさっきのちょっと前」とか、整理しないと混乱してしまいます。
私はまだわかってた方だと思いますが、みんなわかってたのか、ちょっと気になりましたね。

で、今回はと言うと、「起承転結の転と結だ」とのうたい文句通り、初めて主人公がピンチになります
詳しくは書きませんが、殺し屋の割りになんだかドジなピンチの陥り方(キャンピングカーの下に爆弾仕掛けてぶっ飛ばすとかでもいいんじゃないの?)しちゃうんですよ。
ドアに関係してるんですけど、アレは基本だと思うんですよね。
で、ピンチに陥った主人公は生身で棺桶に入れられ、生き埋めにされます。
さあ、どうする主人公!
で、流石日本のマンガや映画が好き(らしい)タランティーノ監督。
突然ここで回想シーン。
実は、品格のある亀仙人の元で壮絶な修行していたらしいです

そうだ、私には昔習ったあの奥義があった!

で、その奥義で見事脱出
生き埋めにした男を再度殺しに行きますが、すでに別の人に殺されてました
この辺、ご覧になれば誰がどう考えても「死んで当然」って展開で、全然見てる人々の期待を裏切りません。
そういう意味で、展開の意外性ってのはあんまりなかったですね。
あ、片目の女ことダリル=ハンナをクンフーで倒すシーンはすんげーグロかったですけどね。

あとはビルをぶっ殺すだけ。
で、見ていくうちにふと疑問が。

団長「まだたくさん謎が残ってるじゃんか。どう説明する気だ?」

で、この映画、ラスト30分で急展開します。

居場所のわからぬボスの行方をあっさり入手する主人公
再会した実の娘(4歳)と一緒に「子連れ狼」のビデオを見る主人公
なんだか笑顔で談笑してたと思ったらすぐキレて銃を乱射する基地外男・ビル登場

そして最後の最後で必殺兵器登場です。
これまで語られなかった秘密の解消を、なんと主人公に自白剤ぶち込んで喋らせるという誰も思いつかない方法で実現させたんです。
そうですよ、「エヴァンゲリオン」もゲンドウに自白剤ぶち込んで喋らせればよかったんです。
今ひとつこの「自白剤」は納得行かなくて、それが映画館を出たときの「なんだか物足りないような気もする」という感情の理由になっていた気がします。

で、最後はビルと対決。
ここでビルをぶっ殺さないと「キル・ビル」なんてタイトルにした理由が、韻(KILLとBILLはILLで終わっている)以外に意味がなくなります。

そして、決着はチャンバラ!…と思いきや、違いました。
(そういえば、今回刀自体が物語の鍵にはなったけど、刀でトドメってシーンはゼロでしたね

体の5カ所のつぼをついて相手の心臓を破裂させ、殺す最強技・五点掌爆心拳!

なんと、北○の拳ですよ!
名台詞も健在で、「もう死ぬわ」という台詞もありました。
たぶん、脚本家はお前はもう、死んでいると言う意味で入れたんだと思います。

最強のオチに、見に行った友人と二人で腰を抜かしました。
流石タランティーノと思う反面、北斗の拳ならそこで「ひでぶっ!」とビルが叫んで爆発しなきゃキル・ビルじゃない気もします。

次回作も期待したいですね。


2004/6/21
とっても面白いアメリカン戦隊〜パワーレンジャー〜

「パワーレンジャー」のビデオを見てました。
パワーレンジャーについては、今年2月25日付の日記で「パワーレンジャー・ザ・ムービー」について語ってますので、よろしければそちらもご覧下さい。

先日、ブック●●に行ったんですよ。
で、何の気なしにビデオコーナーに行ってました。
中古ビデオとか扱ってるんですね。
すると、その中に普通のモノより半額になったモノを見つけました。
しかし、パッケージには見慣れたあの赤いツラ。
スーパー戦隊です。
手に取ってみると、「FOX KIDS」の文字がありまして、裏は全部英文です。

「あ、これ、字幕すらないな……」

すぐにわかりました。
だから安いんですよ。

そこには3本あって、「Power Rangers: Lost Galaxy」「Power Rangers Lost Galaxy: Return of the Magna Defender」「Power Rangers: Lightspeed Rescue」がありました。
早い話がギンガマンが2本と、ゴーゴーファイブが1本です。。

前々から自分でも見るに耐えられる英語ドラマのビデオを探してたんです。
英語の先生も、「リスニング力を強くするには、とにかくあちら向けの映画を見るのが楽しいし、力になる」と仰ってました。
この「楽しい」ってのが重要らしく、無理してやっても(例えば、英語のニュースを聞く)ダメなんだそうです。

迷ったんですが、「ギンガマン」は黒騎士が好きだったと言うこともあって、2本買ってみました。
その内容がそれぞれ入れ替わっていたというのは先日の日記でもお話ししたとおりです。

で、2月25日に「そこまでしてこのオバカドラマを見たければ」と私は書いてたんですが、撤回します。
いや、面白いんですよ、パワーレンジャー。

最近の戦隊はどこか馴染めなかったんですよ。
ウケ狙いに走っていたり、無駄にイケ面揃えたり、ギャグでバカだったり。
確かにゴレンジャーはギャグ戦隊だから戦隊にギャグを入れてもいいし、カーレンジャーまでいったら許すんですけど、最近は作り手が惰性でやってンじゃないの、と突っ込みたくもなるようなときがあったんです。
(その点、戦隊を踏襲しつつ、悪い面を削除した「グランセイザー」はいい!「アムドライバー」もアニメ系戦隊としては徐々によくなってきています。いや、コナミ面白いよ、ホント。)

最近の戦隊に致命的だったのは、今ひとつヒーローっぽくないと言うことだったと思うんです。
今年の「デカレンジャー」だと刑事の割にバカばっかりだし、去年の「アバレンジャー」はレッドが子持ち(正しくは姪なんだけど)だったり、ブラックが既婚者だったり、なんだかホームドラマっぽい雰囲気が漂ってました。
「ハリケンジャー」では、「君たちこういうの好きなんでしょ?」とばかりに、オタク狙いの展開(たとえば、ハリケンジャーとゴウライジャーの上司が「帰ってきたウルトラマン」の共演者だったり、シュリケンジャーの正体が元戦隊出演者だったり…)が連発しました。
まあ、そのオタク狙いに大喜びしてた俺も俺なんですけどね。

「パワーレンジャー」は基本的にオタク狙いはありません。
むしろ、「すでに日本で作った作品をいかにアレンジするか」に凄まじい精力が注がれており、スタッフの知力を感じました。

特に知力を注がれているのは、世界観の引継でしょう。
2月にも述べたとおり、世界観はおろか中の人まで持ち上がるのがパワーレンジャーです。
中の人ではありませんが、パワーレンジャーの正体を探るバルクというデブキャラ(コメディ要員)は第1作から約6年間、継続して出演してました。

で、「ギンガマン」と「メガレンジャー」は、ビデオでは競演してますが、本編での共通項は全くありません。
メガレンジャーは高校生(考えてみると彼らは受験生なのに戦隊やってたんだよな…浪人覚悟?)ですし、ギンガマンは森の勇者たちです。

ところが、「パワーレンジャー・ロストギャラクシー」(以下、LGと略します)はちゃんと世界観を引き継ぐんですね。
世界観を引き継ぎつつ、ギンガマンの話も無駄にしません。
たとえば、ギンガマンのレッドは元々ヒュウガという男でしたが、第1話で行方不明になり、その力を弟リョウマに託します。
これはLGでも共通で、マイクがレッドだったのに、弟のレオが引き継いでます。

とか言いつつ、前作も引きずっていて、アストロメガシップ(変形はしませんが)が出てきたり、ネジレンジャーが出てきたり、さらに二代目ピンクが前作「パワーレンジャー・イン・スペース」の悪の女幹部(設定もそのまま)とか、なかなか魅力的です。

でも、ピンクの交代はちょっと反対というか……。
初代ピンクの方が好きですね。
まあ、どっちみち買った2本のビデオは、トータルで1〜15話までの総集編なので、ピンクレンジャーの交代劇は見られませんけど。

ちなみに、LGのピンクレンジャー交代は、それまでのパワーレンジャーのメンバー交代とはちょっと違いました。
それまでは、「スイスに留学するから」「部活に専念したいから」「社会人になって時間が取れないから」という、超個人主義の国・アメリカらしい身勝手な理由だったんですよ。
どうなんですか、部活に専念したいから地球を守るヒーローをやめたいってのは。

ところが、今回のピンクレンジャーは、殉職なんですね。
日本での殉職は「ゴレンジャー」のキレンジャー(二代目)、「バトルフィーバーJ」のコサックなど、多数してまして、珍しくも何ともありません。
特に6人目の戦死は殉職したり、登場時点で不治の病になっていて、死亡フラグが立ってます。

アメリカって、トランスフォーマーでも死人が映画版まで出ず、トコトンまで殉職を嫌う国…というか、軍隊なのに兵士の殉職数を気にしすぎて地上戦にちっとも突入しない国なんですが、珍しいな、と思いました。
まあ、聞くところによると、最後は奇跡が起きて生き返ったらしいんですが。

あと、「基本的に特撮も新撮影」と聞いてたんですが、かなりの部分で日本のシーンがまだ使われていました。
うまく混ぜてあってわかりにくくしてありましたが、微妙に映像が汚い(マスターの保存が悪いのか劣化してる)ので明らかでした。
あと、完全に街並みが日本だったり、背景に駐輪場があってママチャリが映ったり(アメリカはガソリン代が自転車より安いのでママチャリよりクルマの方を使う)しました。
妹も横で見ながら、「ねぇ、これって変身する『フルハウス』?」とか聞いてきました。

でも、こういうヒーローっぽい雰囲気って重要ですね。
パワーレンジャーがアメリカで大人気なのもわかる気がしました。

ちなみに、このパワーレンジャー、海外では人気が高い分お騒がせな存在でもあります。
たとえば、今年の4月、7歳の少年が母親のパスワードを悪用し、「Power Rangers Wild Force」の「Kongazord」を1億4600万円でネットオークション落札し、ちょっとしたニュースになりました。
コンガゾードというのはガオレンジャーのガオマッスル…ゴリラロボットなんですけど、パワーレンジャーのためなら家を売りかねない、豪気なオタクがもうすぐ世界中に現れそうですね。

ちなみに、母親の申し出を了承した出品者が落札を無効にされたそうです。
少年はその後こっぴどく叱られたとか…そりゃそうだよなあ。


2004/7/27
世界の超人大集合!〜映画「マッハ!!!!!!!!」〜

今日見た映画は「マッハ!!!!!!!!」というタイの映画です
CM見てる人いるかもしれませんね。
「キル・ビル2」に行った際、予告編でこういう内容の予告編が流れたんです。

普段映画について語る時はネタバレしないように黒文字の伏せ字にするんですが、今日の映画はそれが全く意味を持たないので、特に隠しません。
それが嫌な人はオチの一行だけ読んでおいてください。

アクション純度100%宣言!

一つ、CGを使いません!
二つ、死んでも!ワイヤーは使いません!絶対!
三つ、主役は俺!スタントマンは使いません!
四つ、早回しを使いません!
五つ、最強の格闘技、ムエタイで闘います!


熱くても、やります!
2004年夏、公約実行!

そのバックでムエタイやってる兄ちゃん(主演のトニー=ジャー氏)が美マッチョで演技にキレがあったのと、このアクション宣言に惹かれて「見たいなあ」と思いました。
で、タダ券があったので、行ってきました。
ポスターには、上記の宣言のほか、「仏像を取り返せ!!」というキャッチコピーもありまして、これでこの映画のストーリーは99%把握したのと同じです。

そう、この映画、盗まれた仏像をムエタイのガチンコアクションで取り戻すだけなんです。

最近、我が国では泣いて合併をしてくれと頼んだから仕方なく合併してやったのに、戦争に負けたら態度をガラッと変えて「謝罪と賠償」を散々要求し、武装強盗団も大量に入ってきても素知らぬふりのけしからん国、韓国の純愛ドラマが人気ですが、この映画では純愛要素全くなし!
そう、例えるならば「Street Fighters マッハ!」なのです!

なんせ、この映画は、導入部の最初30分が一番つまらないんですよ。
普通、映画というのは真ん中チョイ後半あたりで間延びすることがあると思うんですけど、違います。
映画見ながら、「仏像はどこだ」とか叫ぶ田舎もんの主人公がバンコクをほっつき歩いてるあたりで、私は「あー、これ外したわ。」なんて思いました。

その直後、急に面白くなるんです。
そう、アクションです。
町中をひたすら走って暴漢から逃げるんですが、とにかく凄い。
「太陽にほえろ!」でも、スニーカー刑事こと山下真司さんの「堤防ダッシュ」(川沿いのコンクリートの堤防の上を猛スピードでダッシュする)なんかがありましたが、こっちはもっと凄いです。
一歩間違えば大けが間違いナシのチェイスをノースタントのガチンコでやってくれます。
さらに、大きなアクションの際にはリプレイも流しまして、実に親切です。

しかし、神髄は中盤に現れます。
タイでは三輪自動車のタクシーがあるらしいんですが、それを使ったカーチェイスが繰り広げられるんですよ。
で、さらにいうと、どうも公道の撮影規制が緩いみたいで、かなり大きなストリートで撮影してます。

その大きなストリートをかっ飛ばすオート三輪。
猛スピードのままUターン。
追いかける連中もUターン。
曲がりきれずに転倒し、次々とクラッシュ。


建設途中の高速道路から次々と橋の下へ真っ逆様に落ちてゆくオート三輪。

主人公が屋根に乗って、振り落とされそうになりながら必死でしがみつく。

主人公のオート三輪を王追っ手が建設現場でクラッシュ。
爆発、炎上。


「おい、これ、どっかで見たぜ。」
私は心の中でつぶやきました。

犯人のアジトに突入。
銃を撃つ犯人。
灯油缶を撃ち抜いた銃弾。
アジトは爆発、炎上。


服に火がつきながらもアクションする主人公。

「西部警察じゃん!これ!」

そう、カーチェイス、アジトの爆発炎上、服に火がついてもアクションする主人公。
まさしく「西部警察」です。
タイの「西部警察」です、これは!
ちょっと違うのは主人公がショットガンじゃなくて、ムエタイでガチバトルってとこなんですけど、いや、もう、古き良きアクション映画をここまで再現というのはホントスゴイです。

そして、出てくる役者が超人ばっかりです。
特に闘技場のシーンなんかは、「ストII」というより「餓狼伝説」って感じで(そういえば、「餓狼伝説」にはムエタイのジョー東がいたし、ヒロインは「竜虎の拳」のユリに似てた気がする)、もう、超人オリンピックをよくぞここまで!と言いたいですね。

ただ、最後ホロッとさせて「おっ!」と思ったら、ラストシーンはそんな余韻を消し飛ぶほど大騒ぎで、「ああ、タイの映画なんだなあ」と思いました。
日本だったら絶対もう1枚噛ませるよな。

つーわけで、感動はしませんが、バンコクに集まった世界の奇人変人とトニー=ジャーの美マッチョを見たい人は是非どうぞ。

余談ですが、予告編では「少林サッカー」のチャウ・シンチーがまた新しい映画撮ってるようです。
「サッカーやってよ!」「サッカーはやめた!」という一言しか流れなかったんですが、どうも「少林サッカーの続編」にして続編にあらずみたいな感じっぽいですね。


2004/8/18
「宇宙の戦士」ですがバルディオスではありません

今日は読書の話。(ネタバレアリ。注意)
昨日「宇宙の戦士」が読み終わりまして、で、今日はP.パーホーベンの「スターシップ・トゥルーパーズ」を見てました。
8月14日にテレビで放映してたやつですね。
この「スターシップ〜」の原作が小説「宇宙の戦士」(原題「Starship Troopers」)です。

まず、原作「宇宙の戦士」から。
アメリカSF小説の古典的名作で、「機動戦士ガンダム」の影の原作とも言われています。
というのは、この小説、歩兵が「パワードスーツ」という強化服を着込むんですよ。
これが「モビルスーツ」の「スーツ」になってるんですね。
(ちなみに、ビームサーベルはもちろん、「スターウォーズ」のライトセイバーが元ネタです)
この小説を、SF作家の高千穂遥氏が富野氏やサンライズの社長に勧め、これを元に「ガンダム」が動き出した経緯があります。
というわけで、ガンダムファンのイベントでは「読んでおくといいよ」みたいなことを聞くことがあります。
実際、読んでおいて損はないですね。

ただ、ストーリーがキツイ。
いや、単調なんですよ。
主人公ジョアン=リコ、通称ジョニー、彼が軍隊に入って、厳しい訓練をくぐり抜けて最強の兵隊になっていく、以上終了。
まあ、それだけなんですよ。
この単調な話が延々続くので、耐えられない人は耐えられないと思います。
個人的に困ったのは、主人公以外のメインキャラがどんどん死んでくことですね。
やっとこさ名前を覚えたと思ったら次のページでは戦死してたり、ザラです。
流石ガンダムの原作と言われるだけはあります。
「Vガンダム」なんか、死ぬためにキャラが追加されてるじゃないですか。

中盤以降は結構面白いシーンがあって、ジョニーが士官学校に入学する際、ジョニーの父親が伍長で入隊してくるんですよね。
で、ラストシーンではジョニーの腹心の部下になってる。
あと、クライマックスでジョニーの部下だった艦隊軍曹が、実は訓練学校の教官ズイム軍曹だったとか、「おっ」という展開がありました。
とはいえ、それくらいで、あとは「あ、また死んだ」の連発でした。

ハインラインは別にパワードスーツの活躍を描きたかったわけではないようで、むしろ重点的に描かれているのは「男とは?」「戦うとは?」「人間とは?」などの哲学的な問いかけです。
特に、少年犯罪者に対する問答は興味深く、「心理学者は少年犯罪者の事件を保護せよと訴え、20世紀の世界は混乱に陥った。少年犯罪者にも子犬と同様厳しいしつけが必要だ!」(要約)みたいな語り口で描かれてます。
他にも、「対話などの平和手段で解決された事件よりも、戦争など暴力で解決された事件の方が多い!」と叫んでいますし、何より、「たとえひとりでも同胞が敵に捕らわれたなら、全国民が命をかけて助けるための戦いを挑むべきだ!」という結論にも達しています。

この凄まじい論理展開には、「憲○9○改正して交○権確保、正面○備強化して拉○問題を解決するべく、北○鮮と対決せよ!」みたいな持論をもつ私もアゴが外れるほど驚きました。

で、この作品、10年くらい前に日本でOVAになってますが、黒歴史になってます。
ファンから「実写映画を!」と言うことで登場したのがパーホーベンです。
ところが、パーホーベンは原作のもつ「愛国主義」みたいな側面を皮肉っぽく描いてますし、パワードスーツをオミットしてしまいました。

つまり、どういうことか。

小説では、クモvsロボット兵士だったんですが、映画ではクリーチャーに生身で立ち向かう、と言う話になってました。
ええ、もう、クモに脳みそ吸い出されたり、足かじられたりと、「その辺のグロ映画よりもっとグロくしたれや!」みたいな感じでやってました。
そこまでやると、ギャグにしかなりません。
あと、映画も小説同様、メインキャラと見せかけて即座にキャラが戦死していくので、話に付いていけませんし。
カンベンしてくれぇ!

つーわけで、映画史に残るオバカ映画となった「スターシップ・トゥルーパーズ」、当然原作ファンの評価はゼロ、イヤ、マイナスです。

なにしろ、パーホーベン監督は撮影半ばまで原作読み切ってなかったそうなんですよ。

そりゃダメだろー。
原作付きの映像作品で原作ファンが支持するのは滅多にないんですが、流石に考えて欲しいな、と思いました。


2004/8/19
「ノンマルトの使者」

(本日の日記はネタバレマックスなので、嫌な方は読まないでください)
最近、「ケロロ軍曹」というアニメを真面目に見てます。
いや、あれは真面目に見るモノではないかもしれませんが、「かってに改蔵」同様、随所にパロディーが盛り込まれています。
改蔵と違い、時事ネタは避け、あくまでもアニメや特撮に限ってパロっているので、「改蔵」に馴染めた人が「ケロロ」に馴染めるとは限らないと思いますが、私は馴染めました。
「もっともっと、ガンプラつくりた〜い!」という台詞とか、ドロロの部屋にライジンゴーが落ちてるとか、まあ色々ツボを押しまくる展開があったわけですね。

さて、先週の「ケロロ軍曹」は、「冬樹・ノントルマの使者であります」でした。
マンガ版でも爆笑したんですよ。
今時の読者、「ウルトラセブン」を名前くらいしか知らないだろう、と。
作者の吉崎先生は「ウルトラセブン」がお気に入りらしく、扉絵がセブンのパロだったり、虫歯の話で「超ダリー」というキャラを出したりしています。
ダリーって怪獣がいるんですね、セブンに。

さて、「ノントルマの使者」というのは、「ウルトラセブン」の42話「ノンマルトの使者」をパロったものです。
これは私も知ってますし、ご存じの読者さんもいるでしょう。
ところが、あらすじは知ってるけど見たことがなかったんですよ。
というわけで、レンタルしてみてみました。
これが凄いトラウマになる話で、せっかくなので皆さんとトラウマを分け合いたいと思い、ご紹介します。

以下ネタバレ。

休暇中のアンヌ(ヒロイン)に、海底開発基地の爆発を予告する少年が現れます。
左頬に大きなホクロをつけてます。
その直後に海底基地は大爆発、全滅してしまいます。
その少年の通報電話に「ノンマルト」という単語があり、ダン(ウルトラセブン)は苦悩します。

ダン「ノンマルト……。僕の故郷、M78星雲では地球人のことをノンマルトと呼んでいる。
   ノンマルトとは人間のことだ。
(中略)人間でないノンマルトがいるというのだろうか?」

これは「ケロロ軍曹」でも使われていて、「吾輩のお祖父ちゃんが地球(ペコポン)人のことをノントルマと呼んでいたであります…」という台詞がありました。

小学校を調べますが、該当する少年はいません。
しかし、アンヌは偶然、真市と名乗るあのホクロの少年に出会います。

アンヌ「真市君、どうして海底開発センターは壊されてしまったの?」
真市「ノンマルトが怒ったからさ!」
アンヌ「なぜ?」
真市「海底は、ノンマルトのものだもん!」
アンヌ「ノンマルトってなんなの?」
真市「本当の地球人さ!」
アンヌ「地球人?」
真市「ずっとずっと大昔、人間より先に地球に住んでいたのさ。けど、人間から海に追いやられてしまったのさ!人間は、今では自分たちが地球人だと思っているけど、本当は、侵略者なんだ!
(中略)
真市「人間はずるい!ノンマルトを海底からも追いやろうとするなんて!」
アンヌ「真市君は人間なんでしょ?だったら人間が人間のことを考えるのは当たり前じゃない。海底は私たちにとって大切な資源なのよ?」
真市「でも、ノンマルトにはもっともっと大切なんだ!」
アンヌ「私は人間だから人間の味方よ。真市君もそんなこと言うべきじゃないわ!」

これは聞いていて身につまされます。
みなさん、「海底」を中東に、「ノンマルト」をアラビアの人々に、「人間」を「アメリカ」に置き換えてみましょう。

「中東はアメリカにとって大切な資源なのよ!」
「でも、イスラムの人々にとってはもっともっと大切なものなんだ!」

なんだかとっても嫌な感じです。

実は、この脚本を執筆した故・金城哲夫氏は、沖縄県出身。
沖縄の人は、「日本人であって、日本人でない」不思議なアイデンティティを持っていると聞きます。
そのアイデンティティがこういう話を書かせた、と言われています。

話を戻して、ノンマルトはヒトデのような怪獣、ガイロスと、人間から奪ったイギリスの原子力潜水艦を使って人間に総攻撃を仕掛けてきます。
そこで、ダンはウルトラセブンに変身しようとするんですが、その前に真市君が立ちはだかります。
このシーンはアニメ「ケロロ軍曹」で海底探検に出ようとする冬樹の前に少女が立ちはだかる、と言う風にパロられてました。
しかし、オリジナルはもっと嫌な感じです。

ダン「君!」
真市「ノンマルトは悪くない!人間がいけないんだ!ノンマルトは人間より強くないんだ!攻撃をやめてよ!」
(中略)
真市「ウルトラ警備隊のバカヤロー!」
ダン「真市君、僕は…戦わなくてはいけないんだ!」
真市「バカヤロー!」

一方、イギリスの原潜はウルトラ警備隊の潜水艦に撃沈(原潜なのに、いいのか?)されました。
その直後、ノンマルトの海底都市をキリヤマ(ウルトラ警備隊の隊長)は発見します。

キリヤマ「はっ!ノンマルトの海底都市!もし宇宙人の侵略基地だとしたら、放っておくわけにはイカン!我々人間より先に地球人がいたなんて……いや、そんな馬鹿な!やっぱり攻撃だ!

その直後、ガイロスはウルトラセブンのアイスラッガー(カッター武器)に切り刻まれます。
そして、キリヤマはミサイルを一斉発射し、無抵抗のノンマルトの都市を壊滅させます。
虐殺です。
大喜びのキリヤマはこう叫びます。

キリヤマ「我々の勝利だ!海底も、我々人間のものだ!」

まるでジョージ・ブッシュです。

戦いが終わって、海辺で遊ぶ隊員たち。
しかし、ダンとアンヌはどうも心が晴れません。(そりゃそうだ)
ダンはふとつぶやきます。

ダン「ノンマルトは地球の先住民。人間が地球の侵略者だったとしたら…。」

そこへ、真市が再び現れます。

真市「ウルトラ警備隊のバカ!地球は、ノンマルトの星なんだ!人間こそ侵略者なんだ!」


「人 間 こ そ 侵 略 者 な ん だ !」

その影を追っていくと、海辺にたたずむひとりの女性がいました。

女性「この海で2年前、息子を亡くしまして……。」

その慰霊碑には、「真市」の文字が!
言葉を失うダンとアンヌ。
あの少年はノンマルトの使者だったのかもしれない、しかし、ノンマルトが滅んだ今、全ては謎のままだ、とナレーションが結んで物語は終わります。

とにかく、後味がここまで悪いヒーローものは初めてです。
「バイオマン」のイエロー殉職話も結構きつかったけど、あれは悲しみが全面に出てました。
こっちはあまりにもやりきれないじゃないですか。

見終わって、「ウルトラマン」と「仮面ライダー」の絶対的断絶がここにあると感じましたね。
「ウルトラマン」は基本的にミニチュア特撮で、重厚なストーリーで勝負をかけてきます。
「仮面ライダー」は生身のアクション、迫力、「愛と正義と勇気」の強さ、そういうものがあります。
「ウルトラマン」は強さの陰に隠れている優しさとか、考えさせるストーリー、そういうものがあるんじゃないかと思うんですね。
この後の作品「ウルトラマンA(エース)」の最終回、エース最後の台詞はこんなものでした。
セブンじゃないんですが、「ウルトラ」シリーズを象徴する一言として紹介しておきます。

優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、
どこの国の人達とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。
例えその気持ちが何百回裏切られようと。それが私の最後の願いだ。

今度、またウルトラマンの新シリーズ始まるんですが、下手なアイドルヒーロー路線は取って欲しくないですね。
やっぱり、こういう台詞をきちんと言って、子どもたちに優しさから始まるパワーというものを教えて欲しいです。

今回借りたビデオには「円盤が来た!」(44話)というエピソードも入ってまして、これもなかなか面白い話でした。

地球人を研究しているペロリンガ星人から一言。

「専門家はいつも自分が正しいと思っていて、アマチュアを見下している!」

実相寺監督流の、アマチュアへの応援歌かもしれません。

「第四惑星の悪夢」(43話)もなかなか面白かったですね。
これも実相寺監督作品で、カメラアングルが独特です。
第四惑星は日本と同じような文明が発達しているんだけど、そこはロボットが反乱を起こし、人間を支配し、蹂躙し、狩っている。そこに紛れ込んだモロボシ・ダンはどうする!?そんな話です。
根底にあるのは、「ロボットは反乱するかもしれない。」「人間の敵になるかもしれない。」と言う思想です。

特に具体例を挙げる必要もなく、世界中のマンガ・アニメ・映画で散々取り上げられたテーマです。

これのオンエアは1968年7月。
あれから36年経ったというのに、世界は全然進歩してません。
メトロン星人に出会えるのも、もっと先ですかねえ。


2004/8/20
サウンドシネマ「G-SAVIOUR」(第1回)

先日、友人が「ガンダムって何作あるの?」と尋ねてきました。
そう言う質問はファンサイト見てくれ…と思ったんだけど、正直初心者向けにガンダムの解説してるサイトさんって今ひとつ思いつかないので、それの話をしつつ、「G-SAVIOUR」のサウンドシネマの話もしようかな、と思います。
「サウンドシネマ」は3本なので、全3回を予定です。
読者でガンダム詳しい人は、知らない人に「ザクとグフってどう違うの?」と尋ねられても、冷静に対処しましょうね。
知らない人が見れば、ザクもグフも同じに見えるらしいんです。
つーわけで、初心者向けガンダム講座です。

「ガンダム」というのは、「機動戦士ガンダム」と、その一連のシリーズを言います。
ええ、初心者向けなので、もう、この一文からはじまりですよ。
テレビアニメでしたが映画化され、その後何本も続編が作られているわけです。
テレビシリーズは2004年の「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」まで11本が放送され、OVAや劇場公開などもたくさんあります。
さらに、ゲームとCDとマンガと小説を加えると、10日分くらい書いても書ききれない状態になります。

最近はサンライズ公認の正史か否かという基準が出来て、余計ややこしくなった感があります。
フィクションの世界に正史の公認ってなにか矛盾してる気もしますよね。
実を言うと私は映像作品全部見てないんで、ガンダムファンのカーストにおいてはずーっと下なんですよ。
まあ、そう言う風にカーストが下なので、「ガンダムX」が好きとか、「G-SAVIOUR」のサウンドシネマを買っても許してもらえるわけです。

ビデオショップなんかに行くと、所狭しとガンダムのビデオが並んでいて(これだけ作品があればそりゃ一角を占拠するのには充分だろう)、「何から見ればいいの?」となるわけですが、こういうことになります。

王道路線→「機動戦士ガンダム」の映画版三部作
燃えるアニメ→「機動武闘伝Gガンダム」
感動したい→「機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争」
名作劇場が好き→「∀GUNDAM」のテレビ版
漢の思想を知りたい→「機動戦士ガンダム0083」のビデオ版
格好いい美少年が見たい→ガンダムW、ガンダムSEED

かなりの方から異議申し立てが来そうですが、正直言って、「その人の好み」で好きなガンダムも変わってくると思うんですね。
その人が見て面白い作品なら、別になんでもいいと俺は思います。
ファーストガンダムはもちろん名作ですが、無理にファーストガンダムを好きになって欲しいというのはどうかと思います。
鬱屈した作品が嫌いな人に「Zガンダム」を真っ先に見せれば、「何これ?ガンダムって暗いし、病的だね」って思われるわけで、「ストーリー背景はわかりにくい」けれど、「ガンダムって面白いかも?」と思ってもらえるのが第一だと思うんですね。
だから、その人の好きそうなものをまず見てもらった上で、ファーストを見て、それでまた理解を深めてその作品を見てくれればいいかな、と思います。
まあ、「Gガンダム」を先に見ちゃうと別の意味で誤解されそうなんですけど。
ただし、俺は「とりあえずガンダムで面白くてオススメなやつ」という初心者リクエストには、即座に「ファーストの劇場版三本」と答えてます。
俺の中で面白くてオススメのガンダムは、やっぱりガンダムはファーストなんだよ!

さて、今日紹介する「G-SAVIOUR」のサウンドシネマなんですが、まずは「G-SAVIOUR」の説明をしておきます。
「G-SAVIOUR」(Gセイバー)とは、「ガンダム」シリーズ20周年を記念してハリウッドで製作された実写テレビ映画です。
出演してる俳優さんは、アメリカのドラマによく出られてるそうで、「アメリカでは結構知られてる」(ムックより)らしいんですが、日本ではまったくイマイチ知名度がありません。
せめて「ダマー&グレッグ」の出演者出しておけばなあ……。

99年に制作され、2000年の年末にテレビ放映されたんですが、ガンダムファンの中では「G-SAVIOUR?え、なんですかそれは?」と言う状態です。
この「周年記念」は、各シリーズで黒歴史化された作品が作られてまして、「仮面ライダー」では「真・仮面ライダー序章」、「ウルトラマン」では「ウルトラマンゼアス」が作られています。
両方とも黒歴史ですね。

で、「G-SAVIOUR」は、テレビ映画だけでなく、CDドラマも制作されました。
それが、「サウンドシネマ G-SAVIOUR」、全3枚です。
私は野並のペー○ームーンが潰れる前に、帯が日焼けするまで店頭に並んでいたその3枚をゲットしてきました。
つーわけで、3枚とも所有してます。
実はこれでG-SAVIOUR関連の商品は主題歌シングルと、DVD以外全部揃ってしまいました。
(関連商品については2回目あたりに特集します)

ここまでG-SAVIOUR関連の商品を集めたガンダムファンは、私の周辺のガンダムファンの中では私だけです。
ただ、世界は広いから私よりG-SAVIOURに血道を上げてる人もいるとは思うんですが、私の周辺では私が最上位のセイヴァーコレクターです。
でも、ガンダムファンの集まりでは、「セイヴァーコレクター」の肩書きは隠してます。
いや、ホントに人気ないんだもん、「G-SAVIOUR」。

で、1枚目が「イカロスの紅い翼」です。

<あらすじ>
農業地区で暮らす盲目の少女エリーシア(声:坂本真綾)。
彼女は16歳の時、両親と視力を戦争のために失った。
彼女とともに暮らすアンディ(声:中村大樹)は、実は元議会軍のエリートパイロット。
そして、彼女の両親の死に関係があった。
そのころ、エリーたちの隣人は知事の工業化政策に反対し、テロ組織を結成。
アンディに参加を要請する。
断るアンディだが、エリーシアが知事にとらわれたとの誤報を受けて出撃してしまう…。

という、よくあるお話。
このあと、「私はここよー!」みたいな状態になるんですよ。
もう、皆さん、オチが読めるでしょ?
まさしく「冬のソ○タ」みたいな甘ったるい純愛話が、「G-SAVIOUR」世界で繰り広げられます。
お約束というか、アンディはエリーの両親に対する負い目があるし、エリーは自分の視力のことでアンディに素直な気持ちを告げられない、というわけですね。

人によっては「視力云々をこういうドラマで使ってもいいんだろうか?」という意見ももたれるかもしれません。
ただ、戦争が原因で身体に障害を負ってしまう人って、結構いるんですよ。
エリーは閃光のせいで失明と言うことなんですが、イラクやアフガンには、同じような状況の人がたくさんいると思います。
私は口では「北○鮮許すまじ」「一戦やったれ!」みたいなことを言ってはいますが、内心、「やった後の後始末」がとんでもない状態(イラクを見ればおわかりの通り)と言うことを考えて、本心では「将軍様政権が勝手に倒れてくれれば楽なんだけどなー」と思ってます。
そういえば、冬○ナでも失明って使われてたような…。

だから、私は、戦争の悲惨さを伝えるという意味では、そう言う設定にするのも、アリじゃないかと思います。
予定調和と叩かれそうだけど、ちゃんとハッピーエンドになりますしね。
アンディが同情心でエリーを選ぶのではなく、彼女自身を本心で選ぶというのも格好いい。
中村さんのヒーローボイスもいい意味で胸に響きます。

ただ、これだけいい話なのに、一つだけ大きな問題点があります。

それは、音声のみなのでキャラの心情とか、全部台詞で喋ってくれることです。

70年代後半のような純愛台詞を坂本真綾さんが叫びまくるんですよ。
もう、聴いてるこっちが恥ずかしくて、イヤホン使わなきゃ聞けませんよ。トホホ。


2004/8/23
サウンドシネマ「G-SAVIOUR」(第2回)

ガンダム講座第2回です。

「ガンダム」というと、アニメ「機動戦士ガンダム」一連のシリーズだけではなく、その主人公であるロボットの総称という意味も出てきます。

<例文>
「それでさー、そのロボがいかにもガンダム顔なわけでねぇー。」
「その登場がさあ、いかにもガンダムなんだよ。」


この例文の「ガンダム」は、「ガンダム」という「ロボット」そのものをさしています。

しかし、ここで重要なのは、「ガンダム」は、実は「ロボット」ではありません。
ガンダムは、作品の中では、「モビルスーツ」と呼ばれています。
「モビルスーツ」に関する説明は色々あるんですが、早い話がロボット兵器と言うことです。
人間が宇宙に住みだして、誘導ミサイルやレーダーを無効にする「ミノフスキー粒子」が発見され、人間はロボット兵器「モビルスーツ」に乗ってドンパチせざるを得なくなっちゃった。
まあ、これが最初の「機動戦士ガンダム」、別名「ファーストガンダム」の基本設定なわけです。
ちと厄介なことに、異世界ガンダムなんかではこの設定が踏襲されておらず、単なる兵器の一つとして描かれてますが、まあこの設定は「ロボット兵器をモノホンっぽくしたい」苦肉の策なので、初心者は無視しちゃっていいです。
ガンダム世界では、ロボットはモビルスーツ、と呼ばれている、とだけ覚えておいてください。

で、「ガンダムってどれくらいあるの?」みたいなことを言われるんですが、実は私も知りません。
いや、本当に知らないんですよ。

理由としては、「ファーストガンダム」に登場したガンダムは1体だけだったんですが、その後続編が作られるごとにガンダムが増え続けたこと、これがひとつ。
もうひとつは、平成に入ってから「機動戦士ガンダム0083」で「ガンダムvsガンダム」が描かれ、ウケちゃったんですね。
制作者側が、「敵もガンダム、味方もガンダム」「ガンダムで戦隊ものだ!」みたいな感じで、ガンダムタイプを出しまくってしまったんです。
さらに言えば、ゲーム・マンガ・CD・小説・プラモデルなどで「オリジナル作品」が多数製作され、それにも多数ガンダムが登場しました。

私の知らないガンダムタイプは、この世界に星の数ほど散らばっているのです!

私ですら「お前、誰や!?」みたいな言葉をあげることもあります。
もう、その辺のカブトムシより種類が多いわけで、たとえムシキングやポケモンの種類を全部覚えた小学生でも、ガンダムタイプの型式番号と名前と姿を一致させることなど不可能でしょう。

(とか言いつつ、友人が「待ち受け画像を大量DLしたけど、わかんないのばっかりなんだよね」って言われて、私はそれを見ながら「テキーラガンダム!マーメイドガンダム!マタドールガンダム!」と、出てくるモビルスーツ画像を片っ端から言い当てました。その様子は、他人から見て恐怖だったそうです)

「Zガンダム」の少し前にオンエアされていた「戦闘メカ ザブングル」にて、「2号ロボ」が登場するようになってから、ガンダムシリーズでも劇場版などを除いて「2号ロボ」の登場が毎度おなじみになりました。

今度のインパルスガンダムもきっと2号ロボが出てくる…というか、すでに2号ロボの名前がネット上に出てるのはなぜですかねぇ?
(それは、スタッフがうっかり講演会でばらして、ネットに書き込まれたから…)

さて、「G-SAVIOUR」サウンドシネマ第2回です。
タイトルは「ビフォー・ザ・ミッション」。
「小杉十郎太がちょっとアブないSE・アブナーを快演!」というキャッチコピーがついてますが、全然危なくなかったです。
フツーに女たらしの軽いキャラでした。

実はこの作品、ビデオ映画「G-SAVIOUR」と大いに内容がリンクしています。
G-SAVIOUR開発前夜みたいな話で、本編の音声や、本編に出演した声優さんを実際に使っています。
(つーわけで、「G-SAVIOUR」本編を見てない人は意味がわからないでしょう)
また、第3回「深海のプロメテウス」の内容もチラッと出てきます。
結構丁寧に作られた作品だと言うことがわかります。

<あらすじ>
暗礁空域で行われたG-SAVIOURの飛行試験は失敗。
702号機は爆発四散し、パイロットは殉職。
SEのエイプリル(声:安藤麻吹)は、反政府組織「イルミナーティ」のボス、フィリッペ(声:小島敏彦)から703号機のテストを急ぐよう頼まれる。
新しいテストパイロットを捜す最中、アブナー=セイバー(声:小杉十郎太)と名乗る男が現れる。
彼は高名なMS開発者ジョン=セイバー博士の息子だという。
G-SAVIOURのテストパイロットとなるアブナー。
順調にテストは進むが、「ガイアの光事件」(本編)が発生、急遽飛行試験が繰り上げて開始される。
しかし、飛行試験の最中、アクシデントが発生する。G-SAVIOURが生還する可能性は3.4%。
果たしてアブナーは帰還出来るのか…?

内容は、結構面白かったです。
途中、おもいっきり説明台詞もあるんですけど、トータルでは問題ないと思います。
このドラマは、作品世界を理解するためには、必須アイテムだと思います。
実は、SEに雨蘭咲木子氏(ダーマ&グレッグのダーマ役)が出てるんですよ。
これだけでコメディー要素が強くなってます。
その反面、クライマックスはモビルスーツの戦闘になってまして、「バッキューン」「なにぃっ?」「そこだぁ!」みたいな感じになってます。
つーわけで、モビルスーツの戦闘とか、想像出来ない人はあんまり面白くないかもしれません。

「G-SAVIOUR」は結構ガンダムファン、特に、メカ好きの人から評価が低いんですが、こういう「開発秘話」はメカマニアも好きな話なので、いいんじゃないでしょうか。

しかし、本編の音声がどうもねえ……。
CDドラマの方は、皆さん本職の声優なので巧いんですよ。

ところが、ビデオ版本編では、主人公マークの声が、加藤晴彦氏なんですよね。

マーク本人の声だけ、凄まじくヘタレに聞こえます。


2004/8/27
サウンドシネマ「G-SAVIOUR」(第3回)

サウンドシネマの話をする前に、G-SAVIOURのグッズの話をしておきます。
G-SAVIOURのグッズですが、人気がなかったこともあり、あんまり出てません。

プラモデル 1/144 G-SAVIOUR(SPACE MODE)
ゲーム PS2「G-SAVIOUR」(サンライズインタラクティブ)
ムック G-SAVIOUR FULL WEAPON(角川書店)
攻略本 プレイステーション2必勝法スペシャル G-SAVIOUR(勁文社)
小説 G-SAVIOUR(上・下)(集英社スーパーダッシュ文庫)
DVD G-SAVIOUR(フルバージョン)
VHS

G-SAVIOUR(フルバージョン)(字幕スーパー)
G-SAVIOUR(フルバージョン)(吹き替え)

CD

ドラマ版オリジナルサウンドトラック(ビクター)
ゲーム版オリジナルサウンドトラック(ランティス)

ドラマ版主題歌「Orb」(ビクター)
ゲーム版主題歌「Dear Mother」(テイチク)
サウンドシネマ(1)「イカロスの紅い翼」(ビースタック)
サウンドシネマ(2)「ビフォー・ザ・ミッション」(ビースタック)
サウンドシネマ(3)「深海のプロメテウス」(ビースタック)

赤字は未入手

コンプかと思いきや、結構残ってましたね。
まあ、DVD買っちゃうとビデオ要らないので、実質的には「ゲーム」「映像」「主題歌マキシ」「攻略本」の4点です。
攻略本の存在は知らなかったんですが、ちょっと…いや、かなり入手は困難だと思います。
ネット探しても全く見あたらないので。
ただ、ムックに載ってなかったのと、「公式ガイド」の文字がないので、非公式だったみたいです。
ドラマ版主題歌シングルはどうでもいい(ちなみに、ゲーム版シングルはカップリング曲が微妙なところで使われてるので、セイバーコレクターは買いましょう)し、DVDとゲームはいつでも入手出来るんで、今後「攻略本」が入手出来るかどうかが分かれ目でしょう。

で、今回の「深海のプロメテウス」ですが、あちこちで言われてるとおり、「サウンドシネマ」では最も出来がいいです。
まずはあらすじ。

<あらすじ>
リバ博士(声:石塚運昇)は、数年前の戦争で妻エリザベス(声:野沢由香里)を失った。
現在は、食糧危機に備え、新型生物発光を助手のサラ(声:渡辺美佐)と研究している。
また、息子のモーリス(声:草尾毅)は、大学野球のエースである。
地球の権力を一手に担いたいガーノー総督(声:糸 博)は、ボア大尉(声:大川透)に命じ、リバ博士抹殺を命じる。
作戦は成功し、リバ博士とサラは深海にて消息を絶った。
ボア大尉は「リバ博士は研究に行き詰まり逃亡した」と告げるが、モーリスは信じない。
逆にモーリスは自身の手で父の消息を探そうと試みる。
そして、モーリスはサイドガイアにいるシンシア・グレーブス(声:高山みなみ)に連絡を取ろうと思い立つのだが…。

今回の話、全編に渡って本編と被ってまして、なぜシンシアがマークのいる研究施設に向かったのかがわかります。
とはいえ、本編の前夜編で解説に終始しているのかというと、さにあらず。
質の高い、冒険ものになってます。
いい意味でアメリカ的で、おそらく「アメリカ向けガンダム」というのもこんな感じになるんじゃないでしょうかね。

また、モビルスーツでの戦闘シーンがないので、「全然場面が想像出来ない」ことがなく、それも聞いていて小気味よい感じを与えてくれているのでしょう。

とはいえ、詰めが甘いというか、惜しいところもありました。

特に、設定がイマイチわかりにくいところとか、きつかったですね。
ガーノー総督とシンシアの声が本編と違う(それぞれ本編はラサール石井と篠原涼子)し、そのせいか、コウビィがシンシアを「博士!」と他人行儀な言い方で呼んでたりします。
本編だともう少し気安い雰囲気で呼んでたような……。

しかし、今回のサウンドシネマ、全3回で綺麗にヒーロー像を分けましたね。

1話:アンディ(純情型)
2話:アブナー(快楽型)
3話:モーリス(熱血型)

1話のアンディは、盲目の少女を守ろうと思い立ち、エリートの道を捨ててしまった純情タイプ。
2話のアブナーは気付けばナンパ、普段はお気楽女たらしながら、いざというとき格好良く大変身。
3話のモーリスは、父の無実を晴らすために少々危険な任務でもこなす熱血直情型。

あなたはどんなタイプになりたいですか?

ちなみに、本編の主人公マーク・カランは、今ひとつ「俺はこのタイプだ!」と自己主張することなく終わってしまいました。
気付けばミミからシンシアに乗り換えたあたり女たらしな気もするけど、熱血っぽい面もあるし……。
こうしてみると、G-SAVIOURがコケた理由って、キャラの掘り下げがイマイチだったからなんですよねえ。
まあ、脚本もあっちの人らしいですし。
つーわけで、足りなかった掘り下げを成し遂げる必要があると言うことで、

アメリカ版ガンダムは是非G-SAVIOURでお願いします。

あ、俺、今、大多数のガンダムファンを敵に回したか?


2004/8/31
初心者向けガンダム講座

先日掲載した初心者向けガンダム講座、読者の初心者さん(実はその人のリクエストだった)に「どうだった?」と聞いたら、「ストーリーの話もして欲しかった」と言われました。
そう言えばストーリーの話してなかったっけ……。
というわけで、します。
読者さんでガンダム詳しい人にとって「その解釈は違うだろ」という表現も出てくると思うんですが、一応人にわかるようかみ砕いて説明するとこうなるんですよ。
その辺、ご了承ください。

あ、あれこれ書く前に、いくつか言っておくことがあります。
まず、「ガンダム」では人類は宇宙に移住しています。
「アースノイド」(地球に住む人)、「スペースノイド」(スペースコロニーに住む人)、「ルナリアン」(月に住む人)などと呼ばれ、明らかな身分差があります。
基本的に地球に住む人は金持ちでエリート、宇宙に住む人は貧乏です。
というわけで、アースノイドはスペースノイドを見下してますし、スペースノイドはアースノイドを憎んでます。
「ガンダム」シリーズの根底には、「身分格差によって生じる憎しみが引き起こす戦争」というのが色濃く(特に富野作品において)見られます。
というか、基本的にこれが原因で戦争が起きるので、これだけは抑えておいてください。

話を戻して、最初の作品「機動戦士ガンダム」です。
宇宙世紀0079、地球連邦政府に対してジオン公国が独立戦争を始め、それに巻き込まれた少年少女が新型兵器「ガンダム」に乗って戦う、というのが基本ストーリーです。
元々「十五少年漂流記」に戦争とロボットを加えた作品、と言う企画内容でした。
それまでのロボットアニメが「明るい熱血主人公」だったので、独立色を出すべく、敢えて逆に根暗なオタク少年が主人公になってるとか、毎回出てくる敵の「やられメカ」(いわばショッカーの怪人)が「敵の新兵器」「試作兵器」「先行量産型」など、それまでと「ちょっと違う設定」にしてあったのが大いに受けました。
特に、敵のジオン公国はギレンという独裁者が支配していて、ギレンは悪人なんですけど、一般の兵隊まで全部が悪い人なわけではないんです。
同様に、主人公の味方・地球連邦にしても、腐敗した官僚組織がまかり通っていて、主人公アムロの仲間が戦死しても「ありがとうの一言もないんですか!?」(アムロ)と激怒させるほど嫌な人もいます。
それまでのロボットアニメは「主人公の仲間はみんな善人」「敵は無条件でみんな悪人」というのが多く、これも新鮮だったようです。

また、監督の富野由悠季さんの独特の台詞回しや、美形キャラクターにも人気が集中しました。
トップランナーでも語ってましたが、「ガンダムは最初キャラ人気からヒットした」とのことです。
つまり、今では「ガンダムファン」=「メカや熱い漢の生き様を支持する」なんですが、最初のガンダムファンはシャアやガルマが好きな女性ファンだったんですよ。
だから、「ガンダムSEED」もそう言う意味では原点回帰だったりするわけですね。

しかし、このテレビ版は打ち切られちゃいます。
理由は視聴率不振、そしてオモチャの売り上げ不振でした。
ところが、前述女性アニメファンのキャラクター支持と、再放送やプラモデルブームで社会現象となってしまいます。
そこで製作されたのが「機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダムII哀戦士」「機動戦士ガンダムIIIめぐりあい宇宙」の3本の映画でした。
テレビ版43話を映画にまとめたんですね。
ですから、ガンダムのテレビ版を見るほど余裕がなくとも、この3本で済んじゃいます。

で、この「ファーストガンダム」の戦争のことを、ファンは「一年戦争」と呼んでるんですが、色々隙間設定が存在するんですね、この作品。
つまり、「アムロたちはアメリカで戦っていた頃、アジアでもガンダムが戦っていたかもしれない」みたいな感じで。

それが現在、プラモデルや漫画やゲームなどで多数の「外伝」を生み出すことになるわけです。
現在発売されている「外伝もの」の大半はこのあたりの世界ですね。
(量も多いので、外伝ものについては割愛します。)

また、OVAも出てます。
「機動戦士ガンダム0080-ポケットの中の戦争-」「機動戦士ガンダム第08MS小隊」の2本です。
両方とも富野監督はノータッチです。
というわけで、今後富野さんが関わってない作品は「非富野作品」と呼ばせていただきます。

まず、前者「ポケ戦」です。
これは、平和な中立サイドで生活する少年・アルフレッドが主人公です。
ガンダム史上、主人公がガンダム乗らないのはこれだけですね。
運び込まれた新型ガンダムを破壊するために送り込まれたジオンの工作員たちと偶然仲良くなったアルフレッドは、「理想と現実の戦争の大きなギャップ」に、大きく成長していくことになります。
全6話と短く、話もよく出来ており、支持率も非常に高い作品ですね。

後者「08」は、アジア地区に配属された連邦軍将校シローと、ジオンの女兵士・アイナとの「禁断の恋愛」を描きます。
早い話が、ロミジュリです。
当初はロミジュリ同様悲劇で終わるはずだったかもしれないんですが、なんと序盤で監督が急逝。
途中から別の監督に代わります。
この飯田監督は後に「ワシはガンダムオタクではない、ガンプラオタクだった」と語っており、途中からラブストーリーと並行して初代ガンダムのメカが多数リファインされて登場しました。
このほか、ファンの間では「真の主役」と言われるノリス大佐も登場し、熱い「漢っぷり」を発揮。
ファンの間でも非常に人気の高い作品となっています。

さて、一年戦争は物資で勝る地球連邦の進撃や、敵ジオンの内紛劇もあって連邦の勝利で終わります。
ところが、勝利した連邦は自分たちより劣っているスペースノイドがああいう戦争を起こしたことに我慢がいかず、「ジオン残党狩り」と称した弾圧活動を行います。
その弾圧活動に耐えかねて、隠れていたジオンの残党が暴れ出すのが「機動戦士ガンダム0083 -STARDUST MEMORY-」です。
タイトル通り、一年戦争から3年後の世界です。
非富野作品で、「ファースト」と「ゼータ」の間を繋ぐ作品ですが、製作が「Zガンダム」終了後なので、多少無理があります。

基本ストーリーは、ジオンの残党「デラーズ・フリート」というテログループが、スペースコロニーを地球に落として連邦に一矢報いようと立ち上がります。
そして、「デラーズ・フリート」の主要メンバー「アナベル・ガトー」(宇宙テロリストにしてラストサムライ)に自分の基地からガンダムを盗まれてリベンジに燃える一応主人公「コウ・ウラキ」との戦いを描きます。
このコウ・ウラキ、メカオタクでニンジンが食えないという致命的欠陥を多数持ち、途中で実質的な主役をガトーに奪われます。
ガトーは理想と信念に生きる「漢」(おとこ)で、基本的にこの作品は「ガトーが大好きだから熱烈支持」する人と、「結局信念とかいってやってることはテロじゃん」という、不支持の人に別れます。
好きな人と嫌いな人で結構温度差が大きいです。

話も結構わからないところが多く、実はデラーズ・フリートのテロ情報は連邦軍は事前に知っていたのに、「ジオン残党狩り」を大々的にやるために敢えて見逃していたというジョージ・ブッシュみたいな結末を迎えます。
そして、最終的に「テロの被害は最小限に抑えられる」予定だったのに、主役の座とヒロインをガトーに取られて暴走したコウによって切り札が壊されテロは成功、大きな被害を出してしまいます。

この事件をきっかけに地球連邦軍の穏健派は失脚し、強硬派が台頭。
「ジオン残党狩り」を目的としたエリート軍閥「ティターンズ」を結成します。
そして連邦軍と連邦政府はティターンズに牛耳られ、失脚した連邦軍人や弾圧の対象であるジオン軍人が手を組み、「反地球連邦組織 エゥーゴ」を結成します。

そして、そこに参加していた赤い彗星「シャア・アズナブル」は、「クワトロ・バジーナ」と偽名を名乗り、ティターンズのテストする新型ガンダム「マークII」を強奪します。
その際、「カミーユ・ビダン」と名乗る少年と出会います。
これが、「機動戦士Ζ(ゼータ)ガンダム」の第1話です。
この作品は、富野監督による続編第一弾なんですが、時代背景や設定などを全く説明しないままはじめたため、視聴者はかなり混乱しました。
今でこそ解説本などが出てますが、本放送当時はそう言うものがなかったんですよね。
さらに途中からアクシズという第三勢力が登場します。
アクシズのリーダー「ハマーン」はシャアの元恋人で、おかげでどろどろした人間関係にさらに拍車かかります。
結局最後はティターンズが派閥争いによる内紛で壊滅し、終わります。
本来「Ζガンダム」はハッピーエンドで終わる予定だったそうなんですが、翌年も「ガンダム」が続くと言うことで、クライマックスでキャラクターはほとんど戦死、「来年使うキャラだけ存命」という凄まじい状況でした。

そして次に始まったのが「機動戦士ガンダムΖΖ(ダブル・ゼータ)」です。
前作ラストの死にまくりとは全然違う明るい作風で、主題歌は「アニメじゃない!アニメじゃない!」(しかも作詞はあの秋元康氏!)を連呼。
ガンダムファンをして「こんなのガンダムじゃない!」と叫ばせました。
まあ、その後ガンダムファンは新作が出るたびにこの言葉を叫ぶことになるわけですが……。
ストーリーは、「Ζガンダム」最終回直後から始まります。
戦争には勝ったもののボロボロになったエゥーゴの乗組員は、寄港した「シャングリラ」なるコロニーで、「ジュドー・アーシタ」という少年に出会います。
ジュドーは妹とふたり暮らしで、両親は戦争で亡くなってました。
せめて妹のリィナだけでも学校にやろうと働いてましたが、結局エゥーゴのパイロットとなり、「アクシズ」改め「ネオジオン軍」と戦うようになります。
話はその後妹がさらわれたりして、ジュドーの妹探しが軸になるんですが、ここでスポンサー・バンダイがその年提供していた子供番組「フラッシュマン」「スピルバン」「ガンダム」がそれぞれ、「親探し」「姉探し」「妹探し」とストーリーが被ってしまったためテコ入れを要求。
リィナは戦闘に巻き込まれて爆死してしまいます。
その後は前作同様暗い話が続き、ネオジオンは内紛が起きて(またか)壊滅。
最後は「実は妹は生きていた」というハッピーエンドで終わりますが、実は筆者、この作品は未見です。

その次に製作されたのが映画「機動戦士ガンダム〜逆襲のシャア〜」(富野作品)です。
「Ζガンダム」最終回で行方不明になったシャアは生きていて、アースノイドがバカばっかりしている現実に絶望し、「じゃぁ地球に住んでる人間は皆殺しだ!」と叫んで「隕石落とし作戦」(核爆弾を満載した隕石を地球に落として、地球を死の星にしてしまう作戦)を敢行します。
これに真っ向から異を唱えたのが「ファーストガンダム」の主人公アムロで、最後の決着をつけようと戦いを挑みます。
ガンダム史上初のオリジナル劇場映画だけあって気合いの入った作品に仕上がってますが、随所に富野監督の雄叫びというか、思想がちりばめられています。
メカニックデザイナーで、「ラーゼフォン」監督の出渕裕氏は、こう語ってます。

「初号見た時は、『あ〜〜、なんてキチガイばっかり出てくるアニメなんだろう!』と思ったよ。」

まあ、こういうアニメなんです。
しかし、結構ファンの支持率は高く、中には「シャアの行動は長い目で見れば正しかった」などと主張する人もいます。

そして、今作のラストでアムロとシャアは隕石から地球を守って行方不明になり、ストーリーから退場します。
余談ですが、この作品の後日談として「機動戦士ガンダム〜閃光のハサウェイ〜」と言う富野監督自身の手による小説が出ています。
ファンの間では「富野の本の中では比較的読めるし面白い」という評価らしいです。
私は未読ですが。

そのあと、富野監督は映画「機動戦士ガンダムF91」で再びガンダムシリーズを始めます。
元々は、テレビアニメ用の設定を使ったプロモーションで、「この映画が当たってテレビアニメ化」という算段だったんですが、ちょうどその時期、子どもたちの間でミニ四駆が流行してロボットが廃れていたこともあり、結局テレビ化はされませんでした。
ストーリーは、「逆襲のシャア」から30年という設定にし、キャラやメカは一新。旧作のキャラクターは全く出ません。
ストーリーは、「人類は選ばれた貴族に治められるべきだ!」という貴族主義を唱える超絶大富豪の私設軍隊「クロスボーン・バンガード」と、彼らの攻撃でやむなく戦うことになった「シーブック・アノー」と「ガンダムF91」の戦いを描きます。
いかんせん設定がテレビ用なので消化できなかった部分もあり、人によっては「微妙」という評価が与えられることもありますが、初めて見たガンダムなので結構私は気に入ってます。ラストや主題歌も好きですし。
この作品の後日談は「機動戦士クロスボーンガンダム」という漫画で読むことができます。

「F91」のさらに30年後という設定で始まったのが「機動戦士Vガンダム」(富野作品)です。
この作品が今のところ最後の「宇宙世紀ガンダム」で、どうやら今後「宇宙世紀ガンダム」の更新はなさそうです。
スペースコロニーの独立を求めるサイド2はザンスカール帝国を名乗り、地球連邦に独立戦争を挑んでくる…という「またか」という設定です。
しかし、当時連邦は弱体化しており、抵抗組織「リガ・ミリティア」が開発した勝利のシンボル「ヴィクトリーガンダム」が立ち上がります。
パイロットに選ばれたのは若干13歳のウッソ・エヴィンです。
とにかく富野監督とスポンサーの折り合いが悪く、途中で鬱病を発症した富野監督が片っ端からキャラクターを殺し、さらに殺すために次々キャラを補充する…という、ガンダム史上最も陰惨なシリーズになっています。
特に悲惨なのは、36話「母よ、大地にかえれ」でしょう。
この話、戦闘中にウッソの目の前で母は爆死してしまいます。
戦いのあと母の形見を探すウッソは母の使っていたヘルメットを見つけて持って帰ります。
隊長に「これ、母さんです…」と渡されて、隊長は受け取るんですが、なんとずっしり重い。
そう、ヘルメットの中には実母の生首がまだ入っていたんです!
そう言う悲惨なシーンでも千住明先生の素晴らしい音楽があった分和らいでましたが、私はこの作品、なかなか見る踏ん切りがつきません。
いつか見ておかなければならないとは思うんですけどねえ。

そして、富野監督は監督を降ろされ、翌年からは宇宙世紀ではない、異世界のガンダムが始まります。
まず、「機動武闘伝Gガンダム」です。
「戦争をなくすために各国はガンダムファイトという超人オリンピックを開催、優勝したら世界を牛耳れる独裁者になれる」ことが許された未来世紀。
各国の政治的思惑が絡む中、それぞれのガンダムファイターたちは拳で友情をはぐくんでいく…!そんな話です。
放送開始とともに旧来のガンダムファンから「絶対これをガンダムとは認めない!」と悲鳴が上がる一方、ガンダムを知らなかった人から「ガンダム最高!」の声が挙がり、新規ファンを開拓しました。
監督は「ミスター味っ子」の今川泰宏氏。
素手でロボットを破壊する東方不敗マスターアジア(真の主役)や、馬の操縦する馬ロボットに乗ったガンダムが「人の恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて地獄に堕ちろ!」と叫ぶなど、ハッタリの聞いた演出も面白く、「ガンダム」としては微妙なんですが、アニメとしてはかなり面白い作品です。

次が「新機動戦記ガンダムW」ですね。
監督が「サムライトルーパー」の池田成監督で、5人の美形テロリストがガンダムを使って戦うストーリーになっています。
女性を中心に高く支持され、その後ラジオドラマになり、OVAで続編が作られ、最後はそのOVAを再編集した映画まで公開されました。
キャラクターの影で目立たないメカニックも人気が高く、アメリカで放映された際には全米に「GUNDAM WING」の名を知らしめました。

最後は、「機動新世紀ガンダムX」です。監督は「ジェイデッカー」「こち亀」の高松信司氏でした。
「G」「W」とそれぞれ違う層にヒットした分、「ファーストガンダム」世代へのアピールとして制作したと思われるフシがいくつか見られたんですが、いかんせん放映時間が悪かったのと、ファーストガンダム世代の人間がまだガンダムを振り返るほど暇じゃなかったこともあり、39話という短い期間で打ち切られました。
明るく前向きなガロードは、今でも好きなキャラなんですが、前半たらたら進めたのもまずかったんですかねえ。
後半は打ち切りが決まるちょっと前あたりから非常にテンポよく進んで、凄く面白かったので、一度みんな見て欲しいな、と思ってます。

そして、1999年に製作されたのが「∀(ターンエー)GUNDAM」です。
富野監督の20周年記念作品で、「ガンダムを原点(A)に戻す(ターンする)」「すべてのガンダムシリーズを全肯定する」という宣言が飛び出し、鳴り物入りで始まりました。
しかし、始まってみればヒゲのあるガンダムにメカマニアから批判が殺到。
一方、監督の信者たちを中心に擁護論が広がり、「∀肯定」「否定」で大論争が繰り広げられました。
ストーリーは大風呂敷を広げすぎたらしく、少し消化不良でしたが、基本構造はシンプルでした。
地球に住んでる人々に、ある日突然月から「ムーンレィス」という人がやってきて、「ここは5千年前に先祖がもらうという約束になってるから俺のだ。出ていけ!」と言い出します。当然地球側は「んなこと知るか!」と怒って戦争になります。
「ムーンレィス」のひとりで、地球に潜入していたロラン・セアックは、地球と月、両方の人間どちらにつくことも選ばず、「戦争を止めさせるための戦い」を挑みます。
余談ですが、この作品が朴路美氏の初主演作品です。

そして最後は「機動戦士ガンダムSEED」(非富野作品)です。
今までのガンダムシリーズから人気の高かった部分をつぎはぎしたような設定で、旧世代のガンダムファンからは凄まじい拒否反応を持って迎えられました。
一方で女性ファンを中心に熱狂的ブームを巻き起こしたほか、プラモデルやCDなど関連商品の売り上げも凄まじく、ガンダム史上最大のヒット作となってます。
ストーリーは、主人公「キラ・ヤマト」が親友「アスラン・ザラ」と戦うことに悩みながら進展していくはずだったんですが、気付けばキラとアスランは仲直りしてました。
ストーリーに文句をつけるとキリがないので、美形キャラクターに酔いしれておくのがよいのではないかと思います。
10月からは続編「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」も始まります。
まあ俺もなんだかんだ言いつつ見るんだろうなあ。

また、現在「SDガンダムフォース」という作品も放映されています。
こちらは世界征服をたくらむ「ダークアクシズ」に対し、キャプテン・武者・ナイトで結成された「ガンダムフォース」が立ち向かう、とても明るい作品です。
第二期エンディングの「ココロオドル」が大ヒットするなど、話題にも事欠かないんで、機会があったら一度見てみてください。


2004/9/11
「ライト・スピード・レスキュー!」

先日ブック●●で買った「FOX KIDS VIDEO "Power Rangeres: Light Speed RESCUE"」見てました。
実は、以前同じ店で、別のシリーズのビデオを英語のリスニング教材に買ってます。
今回はリスニング教材とか言う目論見じゃなくて、ただ単に前回の教材が爆笑ものだったから買ったのが理由です。
まだ事情が飲み込めない人のために敢えて言っておくと、このビデオに出てくるスーツは今から5年前、「救急戦隊ゴーゴーファイブ」というテレビドラマで使用されていたものです。

<「救急戦隊ゴーゴーファイブ」あらすじ>
1999年、グランドクロスを利用して人類を破滅させようと企む悪の「災魔一族」が甦る。
彼らは災害を作り出して人類を滅ぼそうとしているのだ。
それに立ち向かうのは巽一家の5兄弟だ。
5人は、父の作ったスーツを「着装」し「ゴーゴーファイブ」に変身。
兄弟のチームワークと、「ビクトリーロボ」「ビクトリーマーズ」「グランドライナーロボ」と言った巨大マシン、そして持ち前のレスキュー魂で危機を乗り越えてゆく。


そう、この作品はその翌年、ハリウッドで制作されたアメリカ版スーパー戦隊なのです!
アメリカのガキンチョにとっては、Ken WatanabeよりもMegazord(※戦隊のもつ巨大ロボットは日本では毎年違う名前が付けられるが、アメリカでは全てMegazordと呼ばれる)の方が大好きだと思います。

そもそもこの作品、映画プロデューサーのハイム・サバン氏が日本の東映に「戦隊シリーズをくれ!」と口説きに行き、その席上「鳥人戦隊ジェットマン」の歌を日本語で歌ったというエピソード残ってるらしいんですね。
だから主題歌は近年日本にはないくらい、アニソンしてます。
たとえば、映画「パワーレンジャー」の主題歌のサビは「Go Go Power Rangeres」の連呼です。
今回の「ライトスピードレスキュー」(以下、LSRに略します)の主題歌はというと……。

パワーレンジャー ライト!スピード!
ライト!スピード!レスキュー!
叫び声が聞こえる この星が危ない
災害が襲う 君は乗り越えられるか?
できるさ ライトスピードレスキュー!
パワーレンジャー ライトスピードレスキュー
パワーレンジャー ライトスピードレスキュー
パワーレンジャー ライトスピードレスキュー
パワーレンジャー ライトスピードレスキュー

耳に入った単語を元に意訳しましたが、全然問題はありません。
というか、意訳以前ですよ。
半分以上は、ヒーロー名連呼なんですから。

で、一応日本との違いがオープニングで大体わかります。
まず、レンジャーが兄弟という設定は消えてます。
これは、青がアジア人で、緑が黒人だからです。
全員白人にすると色々大変な事態になるようです。
家族の設定はピンクのオヤジが長官というところで残ってました。
また、イエローは女性キャラなんですが、日本では男という設定(ジェンダーフリーの進むアメリカでは、女性隊員が複数いるのが基本)でした。
日本の特撮シーンの使い回しに配慮してるのか、「ロッククライミングをたしなむスポーツウーマン」という設定になってました。
ええ、もう、マッチョ具合は5人の中でもトップクラスです。
ちなみに日本でも巽5兄弟は仕事してまして、こうなってます。

日本 アメリカ
消防士 消防士
科学消防士 イルカの調教師
消防航空士 曲芸飛行のパイロット
警察官 ロッククライマー
レスキュー隊員 警察官

レスキューレンジャーなのに、3人が素人です。
「マシンロボレスキュー」並みに怪しい団体ですね。

この5人のうち、4人は、ピンクレンジャーが親父に命令されてスカウトしたものです。
まあ、スカウトと言うより、メンインブラックなふたりの部下に拉致らせたと言う方が正解なんですけれど。

そしてこの5人は海底の秘密基地に連れてこられます。
これは本家ゴーゴーファイブの基地が東京湾の中(東京湾アクアラインの途中にある「海ほたる」の横から浮上)にあるという設定を踏襲してるんでしょう。
ヘリが潜水艦に着艦する…というシーンの撮影は、流石アメリカだなと思わせます。

そして、基地で変身ブレスを受け取り、いざ発進。
大型バギーに乗り込み、円筒形のスロープを突っ走り、そしてそのまま外に出ました。
これには思いっきり腰が抜けました。
いや、だって、だったらそもそも潜水艦で基地に行く必要なんかねえじゃん。

そして、初変身。
日本では結構ダサイ変身だと思ってたんですが、アメリカ版はなかなか格好良くアレンジされてました。
ただし、変身するとスタントマンの体格がよすぎて、ズングリムックリなのが玉に瑕ですね。
あと、変身してからキメポーズで「Yeah!」と叫ぶだけというのは拍子抜けです。
「レッドレンジャー!」「ブルーレンジャー!」とか、一通り長たらしいポーズを決めてくれなきゃダメでしょう。

その後眠かったので早送りしながら見てたんですが……。

早送りしても内容が把握できるのはなぜですか?

日本の特撮だと、最近は設定の説明とかで全然わからんシーンがあるはずなのに……。


2004/10/28
今度の軍団は若すぎる?〜いよいよ「西部警察スペシャル」Part1〜

テレビ雑誌の「西部警察特集」をまとめ買いしてきました。
それを読んでいた友人が一言。
「今度の西部署は若すぎる」というのです。
なるほど、こういうメンツなわけですから、そう言う感想が出てもおかしくないでしょう。
(余談ですが、準備稿では深江卓次さん演じる中堅刑事がキャスティングされていたそうです)

<西部警察スペシャル(2004年)>
大門課長 渡 哲也 ボス
鳩村団長 舘ひろし 団長
板東刑事 田山涼成 ベテラン刑事
橘刑事 徳重 聡 エリート若手刑事
三上刑事 木村 昇 若手刑事
松山刑事 池田 努 若手刑事
堀内刑事 金児憲史 若手刑事
日下刑事 戸田菜穂 姐さん刑事

現場の7人中若手が4人。
戸田菜穂さんにしても若手なわけで、若者5人というのは極端すぎるという感想が出ても無理はありません。
その感想を聞きながら、「ああ、太陽にほえろ!のDNAは深いんだなあ」と思いました。
「太陽にほえろ!」の初期はどういうメンツだったのか。

<太陽にほえろ!(1972年)>
石原裕次郎 ボス 係長
萩原健一 マカロニ 新人刑事
高橋惠子 シンコ 女新人刑事
小野寺昭 殿下 若手刑事
下川辰平 長さん ベテラン刑事
竜雷太 ゴリさん 中堅刑事
露口茂 山さん ベテラン刑事

これがこのあと、ショーケンメンバーが殉職して、ジーパン刑事松田優作さんが加入。
その後ジーパン殉職、シンコが退職してテキサス(勝野洋氏)加入、ボンボン(宮内淳氏)加入。
ようは、若手刑事は基本的に1〜2人。
殿下刑事は若手っつーか、三十路直前というか、まあ、そういうことです。
このメンツを忠実に守っているのが、「はぐれ刑事純情派」シリーズですね。
これは「太陽にほえろ!」が若手刑事のドラマだったのに比べ、ベテラン刑事(山さんとか)が主演になってるわけです。

<はぐれ刑事純情派(1989年、パート2)>
藤田まこと ベテラン刑事
吉田栄作 新人刑事
岡本麗 女性刑事
ぼんちおさむ 中堅刑事
大場順 中堅刑事
若林哲行 中堅刑事
島田順司 課長

まあシリーズが長引いたおかげでぼんちさんは退職しちゃったし、最初は中堅刑事だった若林さんとか大場さんは今じゃすっかりベテランになっちゃったんですが、若手比率は極端に低いと言えます。

ところが、これは「はぐれ刑事」が人情ドラマ、演技力勝負のドラマだからなんですよ。
アクション主体のドラマになると、刑事課のメンツはアッという間に若くなります。
例えとして、アクションドラマ「Gメン'75」(1話のメンバー)と、社会派ドラマ「特捜最前線」(170〜430話)を挙げてみます。
なんで「特捜〜」は途中なのかというと、このドラマ、このリストのメンツだけで5年間もメンバー変更がないという、刑事ドラマ史上最も人事異動のなかった職場なんですよ。
したがって、「特捜最前線」というと、ほとんどの人がこのメンツを思い浮かべるからなんです。

<Gメン'75(1975年)>
丹波哲郎 ボス
原田大二郎 エリート若手刑事
倉田保昭 若手刑事
岡本富士太 若手刑事
藤木悠 ベテラン刑事
藤田美保子 若手女刑事
夏木陽介 ボス補佐

<特捜最前線(1980年)>
二谷英明 ボス
大滝秀治 老刑事
本郷功次郎 中堅刑事
横光克彦 中堅刑事
夏夕介 若手刑事
誠直也 中堅刑事
関屋ますみ 婦警
藤岡弘、 中堅刑事

誠直也氏演じる吉野刑事は番組開始当時は若手刑事でしたが、明らかに途中からオッサンと化しました。
いや、だって、かぐや姫(南こうせつ氏のいたフォークグループ)をBGMにおでんをむさぼり食うんですよ?
若手刑事じゃないですよね。
夏夕介氏も登場したあたりは若手でしたが、その後7年に渡って出演。
途中から(特に若手刑事として三ツ木清隆氏、阿部祐二氏が登場してから)は中堅刑事になってましたね。

では、肝心の「西部警察」はどうなのか。
番組開始当初のオリジナルメンバーは、以下のようなものでした。

<西部警察 第1話(1979年)>
石原裕次郎 ボス
渡哲也 団長
庄司永建 係長
舘ひろし 若手刑事
苅谷俊介 中堅刑事
五代高之 新人刑事
寺尾聰 中堅刑事
藤岡重慶 ベテラン刑事

なるほど、寺尾聰氏と苅谷俊介氏が中堅の存在感を持っていたわけです。
いわば、「太陽にほえろ!」をある程度意識していた可能性がありますね。
ところが、最終回はどうなるのか。

<西部警察PartIII 最終話(1984年)>
石原裕次郎 ボス
渡哲也 団長
高城淳一 係長
舘ひろし 先輩刑事
柴俊夫 先輩刑事
御木裕 若手刑事
石原良純 新人刑事
峰竜太 若手刑事
小林昭二 ベテラン刑事

確かに柴俊夫氏や舘ひろし氏は「先輩刑事」としてワンランク上でしたが、山さんやゴリさんに比べてスタイリッシュであり、若々しかったと言えます。
また、「PartIII」では団長が現場に出なくなるため、実質若手ばかりが画面に出ていたことになります。
さらに、「太陽にほえろ!」の終盤(706話〜715話)はというと、今回の「西部警察スペシャル」みたいなメンツなんですよ。
どういうことか。

太陽にほえろ!(1986年)
渡哲也 警部 ボス代理
地井武男 トシさん ベテラン刑事
神田正輝 ドック 先輩刑事
金田賢一 デューク 若手刑事
長谷直美 マミー 姐さん刑事
又野誠治 ブルース 若手刑事
石原良純 マイコン 若手刑事
西山浩司 DJ 新人刑事

神田正輝さんがちっとも老けなかったというのもあるんですが、とにかく若いんです。
渡哲也さん演じる警部も、「西部警察」終了からまだ2年しか経ってないこともあり、確か40代。
このとき裕次郎さんは50代でしたから、一気にボスも若返りました。

したがって、「西部警察スペシャル」が「若手刑事ばかりだ」「刑事ドラマじゃない」という批判はかなり的はずれだといえます。
まあ、実際のところ「太陽にほえろ!」はゴリさん殉職あたりでオシマイにするべきだったと思うんですけど、「太陽にほえろ!」は竜雷太さんが降りたあとも4年ほど続きました。

そしてその殉職ですが、「どこの職場が一番死ぬか」と、しばしば言われます。
死ぬ職場ナンバー1はやはり11人の死者を出した七曲署だと思われがちです。
しかし、

主要刑事ドラマ殉職者数
太陽にほえろ! 14年 11人 0.78人/年 萩原健一、松田優作、勝野洋ほか
大都会シリーズ 2年半 2人 0.9人/年 粟津號、小池朝雄
西部警察シリーズ 5年 6人 1.2人/年 渡哲也、舘ひろし、寺尾聰ほか
特捜最前線 10年 3人 0.3人/年 誠直也、荒木茂、長門裕之
はぐれ刑事純情派 16年 2人 0.12人/年 ケイン・コスギ、城島茂
Gメン'75 7年 2人 0.28人/年 原田大二郎、岡本富士太

リストにしてみると、年間平均死者数はダントツ「西部警察」、西部署なのです。
そりゃアレだけ銃撃戦してりゃあ、死ぬ人も増えますわねえ。

ところが、西部署大門軍団よりはるかに危険な赴任地がありました。
そこは警視庁殺人課。
「警視庁殺人課」というマイナーな刑事ドラマに登場しました。
ここは凄く危ないですよ。
半年で死者5人。脅威の殉職率は年平均10人。
所属した刑事6人のうち、5人が殉職しているので、83%が殉職してるんです。(ちなみに「太陽にほえろ!」は40%)
もしも身近な刑事さんが「殺人課に行く」と言い出した場合、かなり高い確率でお亡くなりになりますので、どうぞ引き留めて、死者ゼロの広域特捜隊(「はみだし刑事情熱系」)か、鉄道警察隊(「さすらい刑事旅情編」)あたりを勧めてください。


2004/10/29
ドラマとテーマ曲の不思議な関係〜いよいよ「西部警察スペシャル」Part2〜



10/29付 「中日新聞」朝刊より
watari_otoko.jpg
漢。


本題。

刑事ドラマにはやはりテーマ曲が必要だと思うんですよ。

と、トートツに切り出してアレなんですが。
今日は音楽の話をします。

刑事ドラマにおけるテーマ曲の重要性は「太陽にほえろ!」でみなさんおわかりだと思うんですね。
14年間、毎週火曜日にはどこかのお茶の間に「♪タラちゃ〜ん、カツオ〜、ワカメ〜」(地域によって微妙に違うらしい)などとパロディにされるあのテーマ曲が流れたわけです。
アレンジはオンエア当時だけで3パターンくらいあったんですよ、ご存じでしたか?
さらに「七曲署捜査一係」「太陽にほえろ!2001」などのバージョンや、86年アレンジの長いのも含めて、メインテーマのバージョンは8種類くらいあったはずです。

70〜80年代のドラマというのは作品のカラーリングを忠実に反映したテーマ曲が多数作られてました。
石原プロの「大都会」シリーズでは、とにかく暗い世界観(渡哲也さんの妹にレイプ経験の設定とか、思いを寄せた女性が結局ヤクザの情婦で結ばれないとか)の「大都会−闘いの日々−」ではダークなテーマ曲。
松田優作氏を迎えて制作された「大都会PartII」はスタイリッシュに。
アクション・カーチェイスの強化された「大都会PartIII」ではアップテンポに。
シリーズを通してカラーリング変更とテーマ変更がリンクしてました。

とにかくテーマ曲=作品カラーなんですよ。
この当時の曲って、テーマ曲聴くだけであのシーン、このシーンが浮かぶんですね。
「Gメン'75のテーマ」なんて、もう、一瞬で周辺がエアポートになって、一直線に刑事たちがやってくるんですよね。
「特捜最前線」も中江さんのナレーションは脳内補完ですし。
あ、ちなみに、「愛と死と憎悪が渦巻くメカニカルタウン 非常の犯罪捜査に挑む心優しき戦士たち」という台詞ですが、かなり難しいですよ。
何度かナレーションの練習をしたんですが、独特のトーンで、言葉をハッキリ伝えるのは難しいです。
トリビアのナレーションはゆっくりなので楽そうに感じますが、中江さんは息を均一に発音してるんですね。
私がやると、息が乱れるので、フラットにならないんですよ。
本当にナレーションは難しいです。

この当時は主題歌も秀逸なものが多く、「俺たちは天使だ!」(なんと「西部警察」の裏番組だった!)の「男たちのメロディー」や、「探偵物語」の「Bad City」、「特捜最前線」の「私だけの十字架」(クロード=チアリじゃないよ念のため)も忘れられません。

80年代も「あぶない刑事」の軽やかなオープニングや舘ひろしさん、柴田恭兵さんの主題歌、「はぐれ刑事純情派」のメインテーマ&堀内孝雄氏のバラードと、黄金シリーズが続くんですが、平成に入って一変したと思ってます。
平成以後、刑事ドラマが低調なのは、メインテーマや音楽が微妙なのもあるんじゃないでしょうかねえ。

特に音楽で転けてる印象が強いのは「ゴリラ〜警視庁捜査第8班〜」でしょう。
「ゴリラ」の音楽はとにかく酷かった。
井上大輔さんが作曲したものもあるし、カッコイイのも多かったんですが、アーティストが当時BGMファンハウスにいたオールスターメンバーなんですよ。
聞こえはいいけど、曲調がバラバラなんですね。
コンセプトを絞って作曲して欲しかったというのがあります。
まあ、なにより「よりにもよってゴリラはねえだろ!」というのが大きかったんじゃないですかねえ。

gorilla.jpg
一例。ゴリラは日本ではギャグにしかならない、よい見本。

その後、石原プロの「代表取締役刑事」になると、B'zの「孤独のRUNAWAY」のインストバージョン(「Vガンダム」を歌ってたKISXのギタリスト・安宅美春さんが演奏してる)になります。
結構カッコイイ曲なんですが、いざB'zの曲を聴いてみると「現実に疲れた女が夜逃げした 孤独のRUNAWAY」みたいな内容で、歌詞がダサイんですよ。
トホホ。

で、やっとこさ「西部警察」の話が始まります。
前フリ長いのはうちの日記の名物です。
「西部警察」は曲担当が途中で変わってます。
PartIが宇都宮安重氏。
実はネットで探したんですけど凄くマイナーな人らしく、ヒットした名前はほとんど全て「西部警察」でした。
この作曲家、「西部警察」だけでいくら稼いだんだろう…。
オマケにBGMは格好悪いものばかり。
というわけで、PartIの劇判は最初の半年過ぎあたりから基本的に石田勝範氏の曲と、他のサントラから持ってきた流用音楽で済まされました。
この流用音楽はかなり多数に登り、現在でも多数の「西部警察」マニアによってサントラの解析が進められています。

そして、銃撃戦とカーチェイスメインだった「西部警察」が「PartII」となり、爆破を軸にしたアクションものとなったあたりから登板したのがハネケンこと羽田健太郎さんです。
実は世界的に有名なピアニストながら気取らず気さく、そして軽妙な話術の持ち主で司会も出来る、さらに作曲・編曲も出来るという、日本の音楽史上まれに見るパーフェクトなミュージシャンです。
アニメファンには「マクロス」「アバレンジャー」の作曲でお馴染みですし、「イデオン」では素晴らしいアドリブソロを聴かせてくれます。

西部劇を意識したPartIのテーマからジャズとロックのいいところに歌謡曲を微妙にブレンドしたテーマ曲「ワンダフルガイズ」は、刑事ドラマ史上最高傑作と呼んでも過言ではないでしょう。
今作ではジャズっぽさを強調したアレンジが使われるそうです。

「西部警察スペシャル」の音楽は全体的にゲームミュージックぽい印象ですし、実際作曲者はゲーム音楽を手がけています。
それを結構否定的にとらえてる人もいました。
ただ、考えてみれば「西部警察」自身がゲームみたいな世界を展開してるわけで、案外マッチするんじゃないかと思ってます。

そういえば、最近は懐かしの名作が次々ゲームになってますよね。
「西部警察」もゲームで復活!
ショットガンで悪を粉砕せよ!

声優には石原プロモーション全面協力の下、渡哲也・舘ひろしが出演!
なーんてなったら素晴らしいんですけどねー
是非作ってくださいよバ○ダイさん!


2004/11/26
「レディ・ジョーカー」

※激しいネタバレを含んでいます。
試写会前日に突然決まった「レディ・ジョーカー」試写会。
相手がいなかったので、映画の好きな大学の友人を誘って出かけました。

原作、高村薫氏。
配給、東映。
製作、日活。
特別協力に石原プロモーション。
脚本は「血と骨」「愛を乞う人」「犬、走る」の鄭義信氏。
監督は「学校の怪談」「愛を乞う人」「窪塚版 魔界転生」の平山秀幸氏。
主演は、レディ・ジョーカーのボス、物井清二役に我らが石原プロモーション社長、“団長”にして神、男の中の男、渡哲也さん。
そしてもうひとり、21世紀の石原裕次郎にして、期待の大型新人、俺と名前が同じサトシの徳重聡さんです。

この映画はグリコ森永事件(知らない人は家族の人に聞いてね)を題材にしており、映画化絶対不可能と言われ続けてきました。
それが今回、石原プロの協力を得ることでついに実現したわけです。
合田刑事は原作では三十路後半でしたが、原作者の了解を得た上で20代後半に若返りました。

で、映画の話をする前にいくつかポイントを。

実は、合田刑事というのは高村先生のミステリーもので主役を務める定番キャラクターです。
十津川警部みたいなもんですね。
詳しい年表があるほどで、「レディ・ジョーカー」の前にも「マークスの山」など、多数の作品で活躍しています。
実際、ファンサイトを見ると、合田刑事はもともと本庁捜査一課にいたんですが、はみだし刑事らしく、左遷されて所轄に落っこちたらしいです。
しかもバツイチ。

今回の映画では、元捜査一課というのは生きてますが、バツイチという設定は特に語られず、「レディ・ジョーカー」以前の話も基本的にナシです。
ですから、原作を元に大幅なアレンジを加えた、新作が映画になったと思ってください。
(でも、中途半端に設定が生きてるので、映画を見られる場合、あらかじめ合田刑事出演の小説は全部読むと混乱は少なくなるかもしれません)



※以下の部分は特にネタバレを含んでいます。



あらすじは、渡哲也さん演じるリーダーはじめ、競馬仲間5人が「レディ・ジョーカー」を名乗り、ビール会社の社長(出演:長塚京三氏)を誘拐してカネを脅し取る話です。
そのメンツも凄く、刑事、在日の金融職員、旋盤工、元自衛官のトラック運転手とバラバラです。

原作を読む前に映画を見てしまったんですが、テーマはかなり暗く、地上波テレビでは流せない台詞も多数出てきます。

たとえば、渡哲也演じる老人の娘婿が実は被差別部落出身者で、その息子、つまり孫は就職にあたって部落を理由に内定取り消しを喰らっていたフシがあります。
実際、辰巳琢郎氏演じる男――その孫と付き合っていた娘(菅野美穂氏)の親父で、長塚京三氏の弟で会社の重役という設定――が、こういう台詞を叫びます。

「じゃぁ、兄さんは娘の結婚相手が被差別部落の出でも許すんですかー!?」

と。

さらにはレディ・ジョーカーのひとり、在日の金融職員(吹越満氏)関連でもかなり凄まじい台詞が多く、

「じゃかましい、あほんだら。とっとと朝鮮に帰れ!」

みたいな台詞があったり、母親の思い出を話すと、旋盤工(加藤晴彦氏)に、

「ねえ、北朝鮮にもあったの?」

とか聞かれるわけですよ。
そこで吹越さんは「おふくろは日本人!」って叫ぶんですけど、パチンコ屋で「お前のおふくろ、北朝鮮」みたいな台詞があって、どうも平壌に残してきたっぽいです。

また、「レディ」というのは、元自衛官のトラック運転手(大杉漣氏)の娘(斉藤千晃氏)の愛称で、重度の障害を持っています。
(ちなみに、原作によると、この愛称にも意味があるらしいんですが、特に語られません)
その娘について運転手はどう語るかというと…

「なんでワシがババをひかなアカンのじゃー!」

と、カワイイ娘を貧乏くじ扱い。
最後は娘をほったらかしにして逃亡しちゃいます。

部落差別、在日差別、障害者差別と、どこをどう取っても、テレビで流すと「ピー」が入りまくる台詞です。
「そりゃ映像は無理だろー」とか思ってみてました。

で、感想です。

なにしろ長い原作を無理矢理2時間にまとめたため、かなり駆け足で、観客が付いていけない部分も多々ありました。
見ていて適当に自己完結しないと割り切れない部分もありますし、グリコ事件がネタなので、最後まで解決しません。
っていうか、釈然としないエンドで、率直に言えば、エンドロールがはじまった瞬間、私は思わず隣の友人に「ねえ、これで終わりなの?」と聞いてしまいました。

記者会見で平山監督が「4時間半って言う手もあったと思う」とぼやいていたあたり、「時間たりねーよ」というのは制作者もわかっていたんでしょう。
6時間くらいのスペシャルドラマでようやく描けるんじゃないかなと言う感じです。

ところが、地上で流せる題材のドラマではないですし、3部作の映画なんて一定の集客が見込めるアニメ(例えば来年公開の「ゼータガンダム」なんか、大ヒットしませんが、ガンオタはみんな行くので絶対に転けません。ですから、すでに3部作が決定してます)ならまだしも、実写映画では厳しいでしょう。
出演者も忙しいですし。

というわけで、終わり方が唐突だったこともあり、友人とふたりで激怒して帰りました。
落ち着いて考えれば、中盤まではいいテンションでしたし、いい部分もあったんですが、説明不足が本当に目に付いたというか、混乱する映画です。

ただ、俳優陣はみんな頑張ってました。
渡哲也さんが小汚い老人(その割には目つきが格好良すぎるが)を熱演し、一生懸命な渡さんに胸を打たれました。
新人・徳重さんもオーラはまだまだですが、目つきが良く、新人にもかかわらず大胆な演技で、今後は貴重な俳優として日本の芸能界に残っていく人材だと思います。
脇役も凄く豪華なキャストで、これは見事です。

ただ、本当に一つ、注文をつけたいことがあるんですよ。
チラシに載ってた無人の競馬場で渡哲也さんと徳重聡さんが対決している写真があります。

lady_joker.jpg

このシーン、映画に出てこないんですよ………。

たぶん宣伝用スチールだと思うのですが、これはちょっとひどかったです。